4月18日の阪神戦(甲子園)で試合中に頭部を負傷して救急搬送されていた中日・福永裕基。ケガの元となったのは、三塁側に設置されているカメラマン席だ。
3回の守備で福永が飛球を追いかけた際、スピードを緩めず、そのままカメラマン席に体ごと落ちた。動けない福永は担架で運び出されて病院に直行。精密検査の結果、脳に異常がなかったと、井上一樹監督がのちに明かしている。
福永はNPBの「脳震とう特例」で1軍登録を抹消。段階ごとのプログラムを経て、通常の10日間を待たずに1軍復帰することが可能となる。ただでさえケガ人が多いチームだけに、井上監督は胸を撫で下ろしたことだろう。
問題は、これまでもプロ・アマを問わず選手が負傷していたにもかかわらず、球場側が対策を怠っていることだろう。
工事となれば数百席が見切り席になるが…
在阪テレビ局関係者が実情を語る。
「甲子園球場の一塁、三塁カメラマン席は他の球場と異なり、グラウンドより下に地面がある、掘りごたつのような状況。ファウルボールをよけやすい利点はあるものの、今回のように急に選手がこちらに突っ込んできて機材を壊されたメディアも、過去にはあります。選手だけでなく、互いにケガのリスクを抱えているわけです」
それならば、グラウンドとフラットなところにカメラマン席を設ければ問題ない、と考えるが、
「甲子園球場は1924年に完成して、今年で102年を迎えます。カメラマン席には配管が露出するなど、老朽化が進んでいる。かといって、カメラマン席の真後ろにはぎっしりと客席があり、仮に工事すれば、数百席を見切り席として減らさなければいけない。商売最優先のタイガースが、そんな無理難題に応じるのか…」(前出・在阪テレビ局関係者)
安全か、商売か。球場側は対策に乗り出す方針を示したが、はたしてどうなるか。

