レオナールが彩った“カリビアン”な楽園 23年春夏パリファッションウィーク

華やかなプリントで有名なパリの老舗ブランド「レオナール」。23年春夏パリファッションウィークでは、2021年にクリエイティブ・ディレクターに就任したジョージ・ルクスが手掛けるコレクションとして初のリアルショー形式で披露された。

レオナールの23年春夏コレクションのテーマは『The Lagoon』。色鮮やかなオレンジ、サニーイエロー、ターコイズブルー、そして淡いパステルカラーの数々とレオナールのシグネチャープリントが組み合わさり、陽気でグルーヴィーなBGMとともにカリビアンな楽園のムードに誘った。


ラフィア刺繍にタンジェリンオレンジのレースの組み合わせは、カリブ海にある西インド諸島の伝統工芸品を想起させる


ゴールドのタッセルを散りばめたフィッシュネットスタイルのマクラメドレスは、楽園の官能性をもたらす


プリントが施されたボリューム感のあるシルクのパラシュートドレスは、華やかさの中に軽やかさを兼ね備える


60年代風のミニドレスには、ジャカード素材にトロピカルな花柄プリントが施されている


プリントバージョンのジーンズはレオナールで初めて登場。オーバーサイズのジャケットはアーバンなルックス

更なるブランドステータスの向上へ

今年7月に日本の繊維商社・三共生興が、創業1958年のレオナールを買収し、更なるブランドステータスの向上や事業展開の拡大を図ろうとしている。
9月にはパリのプランタン本店で、ヴィンテージアイテムのアップサイクルを専門とするATELIER R&Cと組んで、レオナールの過去のコレクションと古着のジーンズを組み合わせた限定カプセルコレクションを開催したばかり。今回のパリコレの最後に見せたクリエイティブ・ディレクターの喜びと自信に満ちた表情がとても印象的で、新生レオナールのこれからの展開が楽しみになる。


プランタン本店の最上階で開催されたレオナールとATELIER R&Cのコラボによる限定カプセルコレクション

text: Kazuharu Shimada