スカーフが大人気のブランド「マニプリ」のスタッフに、あらゆるシーンでマルチに活躍する、便利なスカーフのおしゃれな巻き方、使い方のアレンジを教えてもらいました。
ベーシックな服に今っぽいニュアンスを加えたり、カジュアルな服をドレスアップしたり。季節の変わり目や外出先で手軽に体温調節ができ、ときにはバッグや帽子を自分らしくアレンジ。あらゆるシーンでマルチに活躍する、便利なスカーフ。使いこなせるとファッション感度が高まること間違いなし。でも、素敵なスカーフを持っているのに、上手に巻けない、巻き方のバリエーションが少ない、とお悩みの人も多いはず。そんな課題をクリアするために、今回は、スカーフが大人気のブランド「マニプリ」のスタッフに、おしゃれな巻き方、使い方のアレンジを教えてもらいました。
目次
アレンジ1:リラクシーな「固結び巻き」で気負わずさりげなく
アレンジ2:オーセンティックな雰囲気の「アスコットタイ巻き」
アレンジ3:アクセサリー感覚の「チョーカー巻き」で後ろ姿もおしゃれに
アレンジ4:テクニック不要の「セーラー巻き」でゆるっとかわいく
アレンジ5:「片リボン巻き」でおしゃれを楽しむパリジェンヌのように
アレンジ6:Tシャツを「ホルターネック巻き」でドレスアップ
アレンジ7:ボリューム感が今どきな「ターバン巻き」で寝グセも隠す
アレンジ8:ファッション感覚で持てる「巾着風プリントバッグ」
アレンジ9:シンプルなバッグを「ハンドル巻き」で自分らしく
アレンジ10:帽子に巻いてエレガントな夏のお嬢さま風
アレンジ11:絵画のように飾ればアーティスティックなインテリアに
アレンジ1
リラクシーな「固結び巻き」で気負わずさりげなく
88×88cmのシルクスカーフを使用
もっともベーシックで、どんなファッションにも合わせやすい、基本の固結び。バンドカラーシャツやシンプルなTシャツ、クルーネックなど、すっきりとした襟もとにアクセントを加えてくれます。
巻き方は簡単。一つ結びを2回繰り返し、固結びにするだけ。結び目をどの長さに持ってくるかで雰囲気が変わるので、洋服や体型に合わせて似合うアレンジを見つけましょう。
そして実は、スカーフを巻くうえでポイントになるのが「折り方」です。基本の折り方をマスターすれば、フォルムが崩れにくく、垂れる部分にシンメトリーな角ができて柄の出方も美しくなります。
基本の折り方
左:裏面を上にして広げ、対角の二つの角が中央で重なるように折る
中:中央で重なるように折る
右:最後にもう1回中央で重なるように折って完成。先端の角がシンメトリーになっていることを確認して
アレンジ2
オーセンティックな雰囲気の「アスコットタイ巻き」
シャツやクルーネックの首もとにキュッと結んで、上品なムードに仕上げるアスコットタイ巻き。首が詰まり、きちんとした印象を演出できるので、定番のシャツをドレスアップするときはもちろん、急なクライアントとのミーティングやドレスコードがありそうなレストランにも対応できます。スカーフが見える分量が少ないから、入門編にもおすすめ。
左:首もとを詰めて、一つ結びを2回繰り返し固結びにした状態から、1本を結び目の下から通す
右:正面をふわっと広げながら、前に垂らす
アレンジ3
アクセサリー感覚の「チョーカー巻き」で後ろ姿もおしゃれに
前から見ると、繊細でさりげないチョーカーのよう。クルッと振り返ると、リボンのように広がり、後ろ姿に華やかさが。前と後ろで異なる表情を見せる個性的なアレンジです。
左:首に巻く前に、中央に固結びを作っておく
右:結び目を後ろにして首にかけ、前でも固結びしたら、前後を返して後ろにスカーフを垂らす
アレンジ4
テクニック不要の「セーラー巻き」でゆるっとかわいく
65×65cmのシルクスカーフを使用
無地のトップスに合わせるだけでなく、柄オン柄のコーディネイトも素敵です。例えば、ボーダー×ヴィンテージプリント。定番カジュアルに華やかなアクセントが加わり、おしゃれを楽しんでいる感が伝わります。柄オン柄のときもルールは一つ。服にある色がスカーフの中にあること。今回の場合は、ボルドーがリンクしているので、浮かずになじんでいます。
しかもこれ、首からかけてクリップやリング、ヘアゴムなどで留めるだけ。結ぶひと手間もないのに、こんなにかわいい!
向きを変えるだけで、さらにアレンジ!
左:結び目をサイドに。アシンメトリーのゆるっとした抜け感が今っぽい
右:結び目を後ろに。スカーフのプリントを存分に楽しめる
三角に折ったあと、太めにひと折りしてから首にかける
アレンジ5
「片リボン巻き」でおしゃれを楽しむパリジェンヌのように
少年ぽい軽快さと少女のキュートさを併せ持つ、片リボン巻き。スカーフをねじって細く使うことでボリュームをおさえ、洋服を引き立てながら、バランス感覚にすぐれた、センスのよさを感じさせるスカーフアレンジです。
基本の折り方のあとに、クルクルひねって紐状にして首にかけ、蝶々結びをする要領で片方はリボンを作り、もう片方はそのまま垂らす。結び目を斜め横にずらして完成
アレンジ6
Tシャツを「ホルターネック巻き」でドレスアップ
88×88cmのシルクスカーフを使用
例えば、旅先でちょっといいレストランに行くときや、海外のビーチリゾートで。シンプルなTシャツやタンクトップの上に、大判スカーフをホルターネックのように重ねて、ブラウスみたいに着こなすアレンジはいかが。ジャケットを羽織れば、華やかなインナーに早替わり。ブラウスでは着回しが難しそうな大胆なプリントも、スカーフなら使い勝手がよく、難なく取り入れられます。
左:スカーフを広げて裏面の中央を固結びしてドレープを作る
中:隣り合う角を首の後ろで固結びし、もう片側の二つの角も腰の後ろで固結び
右:後ろ姿はすっきり。チューブトップなどの上に重ねると大胆なスタイルに
アレンジ7
ボリューム感が今どきな「ターバン巻き」で寝グセも隠す
美しいプリントスカーフは、ヘッドアクセサリーとしても活躍します。基本は、ボリューム感を生かしてターバンのように使うアレンジ。トップをフラットにするより、ボリュームを出したほうがおしゃれなムードになります。耳を隠すか、出すかでも雰囲気が変わるので、似合うアレンジを楽しんで。
実はこれ、ヘアスタイルがきまらないときや、寝グセや伸びてきた白髪のカモフラージュにも便利。さらに、シルクの保湿効果で髪にもやさしく、うれしいことづくめ。ロングヘアならポニーテールのリボンにしたり、髪と一緒に三つ編みにしたりと、バリエーションが広がります。
スカーフをうなじから上に持っていき、頭の上で交差させ、1回ねじってから下に戻し首の後ろで結ぶ
アレンジ8
ファッション感覚で持てる「巾着風プリントバッグ」
バッグもコーディネイトを彩るアクセサリー。スカーフは、個性をアピールするサブバッグにも変身します。プリントの美しさとシルクならではの光沢、入れるものの形ややわらかさに寄り添う対応力。ワインなどのギフトを包んだり、エコバッグとして活用したり。ミニバッグで動く日は、スカーフを1枚持っておけば、荷物が増えても困りません。
隣り合う角を固結びでつなぎ、袋状にするだけ
アレンジ9
シンプルなバッグを「ハンドル巻き」で自分らしく
バッグはどんなファッションにも合わせやすいベーシックなものを選ぶ、という人は多いでしょう。シンプルを極めたバッグも、スカーフを取り入れることでモダンな空気をまとえます。ハンドル部分にクルクル巻いたり、リボンのように垂らしたり。見た目をブラッシュアップしつつ、エアコンで冷えたら首に巻き、荷物が増えたらサブバッグに使える、多機能性も魅力です。
アレンジ10
帽子に巻いてエレガントな夏のお嬢さま風
どこかナチュラルなムードが漂うストローハットも、プリントスカーフを巻くだけで、洗練された都会っぽい印象に。クルクルねじってツイストさせたり、リボン結びにしてガーリーに仕上げたり、長く垂らしてエレガントに見せたり。いろいろな巻き方を楽しんで。
アレンジ11
絵画のように飾ればアーティスティックなインテリアに
美しいプリントスカーフは、インテリアとして飾っても美しいもの。コレクションしているスカーフを額装して、リビングや寝室の壁にかけたり、チェストや鏡にクロスのようにかぶせたりして、空間演出に使うのも素敵です。次の1枚は、絵画を選ぶ感覚でプリントを吟味してみてはいかが。
ファッションの楽しみが広がり、暮らしまで豊かになる、スカーフの世界。クローゼットに眠っているアイテムを目覚めさせるもよし、いつもの自分とは違う新しい1枚と出会うもよし。フレッシュな気持ちで、あらためてスカーフを手にしてみませんか?
※スカーフはすべて「manipuri(マニプリ)」のものです。
プリントスカーフはおしゃれ上手のマストハブ
<前編>スカーフの魅力を広げる「manipuri(マニプリ)」の世界
取材・文/片岡えり
撮影/岡部東京
構成/江尻千穂
デザイン/WATARIGRAPHIC