梅雨時や夏場には空気中の水分が増え、湿度が高くなってきます。湿度が高くなると、余計に暑く感じやすくなることをご存知でしょうか。

エアコンの「除湿(ドライ)」を利用して湿度を下げることで、快適に過ごせるだけでなく、消費電力を抑えて電気代の節約につながることもあるんです。

今回は、「湿度×エアコンの除湿」について、分かりやすく解説していきます。

湿度ってそもそもなに?


部屋でペットボトルの水をのむ半袖の若い外国人女性
【画像出典元】「naka- stock.adobe.com」

「湿度(しつど)」というのは、空気中に含まれる水分の割合のことを指します。暖かい空気の方が蓄えられる水分の量が増えるため、湿度は冬よりも夏の方が高くなりやすいです。

また、湿度が高いと、同じ温度であっても暑さを感じやすくなる性質があります。

<湿度の性質>
湿度が高い(夏場)・・・同じ温度でも、暖かく、暑く感じる
湿度が低い(冬場)・・・同じ温度でも、涼しく、寒く感じる

このため、夏場はエアコンの除湿機能で湿気を取り除くだけでも、部屋を涼しくすることが可能なんです。

快適な湿度って何%?

一般的に、人が過ごす上で快適な湿度は「50%前後」が目安といわれています。

梅雨時や夏場は、湿度が70%近くに及ぶ地域もあり、あまりに湿度が高いと蒸し暑いだけでなく、カビの繁殖の原因になりますので、エアコンで湿度を下げる工夫も大切です。

一方で冬場は、湿度が10%以下に落ちることがあり、ウィルスが活動しやすくなってしまうため、加湿器などを使い湿度を上げる対策が大切になります。

(広告の後にも続きます)

冷房と除湿(ドライ)は何が違うの?

冷房と除湿(ドライ)の違い


エアコンのリモコンのアップ
【画像出典元】「あんみつ姫- stock.adobe.com」

エアコンには、「冷房」と「除湿(ドライ)」の2つの機能が用意されています。

大まかな仕組みは似ており、どちらの機能を使った場合でも、室内の暖かい空気や水分を室外に放出し、温度・湿度両方を下げることができます。

違いとしては、「冷房」は設定温度まで下げることに強みを持っており、いち早く部屋を涼しくさせる特性を持っています。対して「除湿(ドライ)」は水分を取り除くこと重点があてられており、設定の湿度に下がるまで微弱な冷房運転を行うといった形式の機能となります。

冷房・・・温度を下げることを最優先する機能
除湿(ドライ)・・・湿度を下げることを最優先する機能

弱冷房除湿と再熱除湿の違い


エアコンから暖気が出るイラスト
【画像出典元】「aki- stock.adobe.com」

次に、近年のエアコンの除湿(ドライ)には、「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2タイプのモードが用意されています。

弱冷房除湿・・・湿度を下げつつ、設定の湿度に下がるまで微弱な冷房運転を行う
再熱除湿・・・湿度のみを下げ、温度は下げない

一般的に除湿(ドライ)と呼ばれるのは、弱冷房除湿です。

再熱除湿は、室内の暖かい空気をエアコン内に取り込み、一度冷やして水分を室外に放出した後、再び暖め直した空気を部屋に戻すという、少々特殊な動作を行います。部屋に暖かい空気が戻るため、まだ肌寒い時期で、純粋に湿度のみを取り除きたい状況下で使うような機能となります。