子育て中の30代は専業主婦が多い世代。「専業主婦って将来いくら年金がもらえるの?」と心配な人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、専業主婦の年金受給額の平均や共働き夫婦との差、専業主婦でもできる年金を増やす方法などをご紹介します。

専業主婦の年金受給額平均は?

まず、日本の公的年金についておさらいしておきましょう。公的年金には、20~60歳までの全員が加入する「国民年金」と、会社員や公務員などが加入する「厚生年金」があります。


年金の図
【画像出典元】「厚生労働省HP

妻が専業主婦の場合、年金は5万円超

夫が自営業の場合の妻は第1号被保険者、会社員や公務員の妻は第3号被保険者に該当し、もらえるのはいずれも国民年金のみ。国民年金の年金月額は全体の平均で5万6368円、女性(第3号被保険者)の月の受給額平均は5万4346円です。また、67歳以下の方の年金額は満額の場合だと、年間79万5000円(月額6万6250円)もらえることになります。

会社員か公務員の夫の年金は16万超

夫が自営業の場合、夫も国民年金のみを受け取ることになります。男性の国民年金月額は、平均5万9013円です。会社員・公務員として働いていた場合、国民年金に厚生年金がプラスされます。平均受給額は16万3380円です。

参照:厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況

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共働き夫婦と年金を比較


比較
【画像出典元】「Photo AC」

妻(女性)が会社員や公務員として働いていた場合、国民年金+厚生年金の平均受給額は10万4686円です。専業主婦の受給額が5万4346円だったので、その差は5万340円に。妻だけで考えると約2倍の受給額となりました。

夫婦4つのパターンで比較

続いて、世帯全体の受給額を見てみましょう。公的年金の受給月額平均を4つの夫婦のパターンで比較してみます。

妻・専業主婦/夫・会社員の夫婦:21万3720円
妻・会社員/夫・会社員の夫婦:26万8066円
妻・専業主婦/夫・自営業の夫婦:11万3359円
妻・会社員/夫・専業主夫の夫婦:16万3699円

このように、「妻・専業主婦/夫・自営業」の夫婦と、「妻・会社員/夫・会社員」の共働き夫婦では、年金受給額に2倍以上の差があります。

参照:厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況