【FPが解説】誰でも今日からお金を貯められる4つのコツ

なかなかお金が貯まらない方には、特徴や原因があります。この記事では、家計管理のプロであるファイナンシャル・プランナーがお金を貯めるコツとして、貯金・貯蓄のコツを紹介するとともに、節約のコツや運用のコツを伝授します。同時に収入アップのコツも掴んで、資産を増やしていきましょう。

どうしてお金が貯まらない? こんな人は要注意!

お金が貯まらない人というと、

・欲しいものを見つけると、よく考えずに衝動買いしてしまう人
・予算を決めずに高いものでも買ってしまう人

など浪費癖があるような人をイメージするかもしれません。しかし、家計相談を行っていると衝動買いも無駄遣いもしていないのに貯まらないという声もよく聞きます。
このような人は、実は自分にとって何が無駄なのかが分かっておらず、お金を使うところと節約するところが不明瞭でメリハリのないお金の使い方をしているケースが多いようです。

また、毎月貯蓄しているのに、年末に貯蓄残高を確認すると貯まっていなかったという人もいます。このような人は、レジャー費など特別支出があるたびに貯蓄を取り崩してしまっていることがあるようです。
実は「家計簿をつけているのに貯まらない」という声も多くあります。家計簿はつけているだけでは意味がなく、振り返りをして、無駄があれば次月に改善をすることではじめてお金を貯める効力を発揮するのです。

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お金を貯めるための4つのコツ!

なかなかお金が貯まらないという人は、まず何から実行すればよいのでしょうか。4つのコツをお伝えします。

1.「貯金・貯蓄」のコツ

貯金・貯蓄のコツは、自動的に貯まる「仕組み」を作ることです。残ったお金を貯めようと思ってもなかなか貯まらないものです。「毎月○円貯蓄をする」と決めて、先取り貯蓄をしていくのが基本中の基本です。

先取り貯蓄をするには、財形貯蓄や社内預金など給与から天引きされる制度や、口座から自動的に振り替えてくれる「自動つみたて定期預金」などを利用します。自動的に、かつ強制的にお金を移動して貯めていく仕組みを作ることが肝心です。
とはいえ、せっかく毎月先取り貯蓄をしていたとしても、突発的な出費があるたびに貯蓄を取り崩してしまっては、元も子もありません。冠婚葬祭などのように突発的な支出に備える予備費はあらかじめ別枠で準備しておき、先取り貯蓄は取り崩さないようにするのが、お金を貯めるコツです。

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2.「節約」のコツ

先取り貯蓄をし、残ったお金で生活をするためには節約も必要です。
節約のコツは、自分の価値観にあったメリハリのあるお金の使い方をすることです。まずは自分にとって大切なことを認識することが重要です。何でもかんでも節約をするのではなく、お金をかけたいところには使い、それ以外のあまり重きを置かないところでは支出を削っていきます。
特に、契約が必要で変更をするのに手間がかかるような通信費や保険料、年会費などの固定費は節約ポイントです。一度見直しをすると継続的な効果が出ますので、まず最初に着手しましょう。

一方、食費や日用品など変動費の節約のコツは予算管理です。収入から貯蓄と固定費を差し引き、残った額が変動費の予算となりますので、その範囲内で支出をコントロールしていきます。予算内で支出を納めようとメリハリを意識してお金を使えば、たとえ家計簿をつけていなくても無駄遣いは自然と減っていくはずです。

3.「運用」のコツ

先取り貯蓄をしたお金を運用するコツは、下記の表のように目的別にお金を分けて、整理をすることです。教育費なのか、老後資金なのか、いざという時の予備費なのか、目的に応じてお金の運用方法は変わります。
近い将来に利用することが決まっているお金は安全性を重視した商品、老後資金や当面利用予定がないお金は「増やす」ことも意識をした商品が選択肢となってきます。

「増やす」ことを考える場合は、有利な制度を活用していきましょう。
通常は、投資で出た利益には20.315%の税金がかかりますが、NISA、つみたてNISA、iDeCoは、いずれも金融商品から得られる利益が非課税となる制度です。

iDeCoについては、さらに掛金が全額所得控除であったり、退職後に受け取る時にもメリットがあります。ただし、運用にはリスクがともなうため、注意が必要です。
NISA(少額投資非課税制度)は、2024年から新NISAへと制度の内容が変わります。制限のあった非課税期間はなくなり恒久化され、非課税の投資枠も拡大されます。より使いやすくなった新NISAも、ぜひ活用してみてください。

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4.+α「収入アップ」のコツ

最後のコツとして「入ってくるお金を増やす」という視点も取り入れておきましょう。スキルアップをして収入を増やすということ以外にもさまざまな方法が考えられます。
例えば、自宅にある不要な物を売って手元のお金を増やす、キャッシュレス決済を活用してポイントやキャッシュバックなどの還元を受けて使えるお金を増やす、副業がOKの勤め先であれば、趣味や自分の得意なことを活かしてギグワーク(GIG)(単発・短期で請け負う仕事)で収入を増やすというのも1つの手段です。

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