賃貸物件で新生活をスタートする場合は、賃貸契約時の初期費用や引越し費用、新しい家具・家電の購入費用など、たくさんの費用がかかります。
なかでも、賃貸契約時の初期費用は、全体に占める金額の割合が高いため、なんとか節約できないものかと悩んでいる方も多いでしょう。
そこで今回は、賃貸契約時にかかる初期費用の内訳や費用相場から、初期費用を抑える方法、さらには引越し費用を抑える方法まで、詳しく解説していきます。
「賃貸生活にこんなに費用がかかるとは知らなかった」と慌てないためにも、この記事を参考に、相場や節約方法に関する知識を身に付けておきましょう。

賃貸契約の初期費用を請求されるタイミングや支払い方法は?

賃貸契約の初期費用は、物件の管理会社または仲介不動産会社から請求されます。
支払いのタイミングは、入居審査が通過してから、原則として賃貸契約の締結後となっています。
ただし、契約開始日(入居を始められる日)や契約書類作成の日程によっては、先に初期費用の支払いを求められることもあります。
支払い方法は、銀行振込が一般的ですが、不動産会社によっては、契約時に現金で支払ったり、クレジットカード払いが可能だったりすることもあります。
銀行振込の注意点としては、銀行の営業時間外に振り込むと、翌日の振り込み扱いとなってしまいます。
支払期日に間に合うよう、銀行の営業時間をしっかり確認しておきましょう。

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賃貸契約時にかかる初期費用の種類

まずは、賃貸物件契約時にかかる初期費用の種類と、それぞれの費用相場から解説していきます。

敷金

敷金とは、契約を終了して部屋を退去する際の原状回復費用として、貸主にあらかじめ預けておく保証金のことです。
敷金から原状回復にかかった金額を差し引き、残金が発生した場合は、返還となります。
敷金の相場は、家賃1~2ヶ月分です。
中には、敷金なしの物件もありますが、その分家賃が上乗せされていたり、クリーニング代は別途請求となっていたりするケースがあります。
また、短期で退去する場合は、違約金の支払いを定めていることもあるので、契約時にしっかり確認しましょう。

礼金

入居者が大家さんに対して、物件を貸してもらうお礼として支払うお金のことを礼金といいます。
家賃の1~2ヶ月分を支払うことが多く、敷金とは違って返還されることはありません。
近年は、入居者を確保するため、場所や時期によっては礼金なしとしている物件も増えています。

前家賃や日割家賃

前家賃は、賃貸契約時に前もって支払う契約月の翌月分の家賃です。
賃貸物件の家賃は、基本的に前払いであることから、契約時は翌月分の家賃を前家賃として支払います。
また、月の途中で入居する場合は、日割家賃として「家賃÷月の日数×入居日数」を支払います。

仲介手数料

仲介手数料とは、物件の案内や契約手続きを行った不動産会社に支払う手数料のことです。
法律で家賃の1ヶ月分が上限と定められており、家賃0.5~1ヶ月分+消費税が一般的です。

保証会社の利用料金

家賃の保証会社を利用する際は、保証会社の利用料金も支払う必要があります。
保証会社のサービスに加入していると、入居者が家賃を滞納したとしても、保証会社が代わりに家賃を立て替えて大家さんに支払います。
保証会社利用料の相場は家賃の0.5~1ヶ月分、さらに1~2年ごとに更新料として1万円程度を支払うことになります。
連帯保証人がいれば、保証会社利用料は不要としている物件もあります。

火災保険料

賃貸契約時には、火災や水漏れなどのトラブルに備えて、火災保険に加入します。
火災保険の相場は、15,000円~2万円です。
2年ごとに契約更新しなければならないことが多く、その場合、更新時に次の2年分の保険料を支払います。