エアコンを使い続けていると、水漏れが発生してしまい困った経験を持つ方もいるでしょう。
水漏れはよくある現象ではありますが、賃貸物件やマンションでエアコンの水漏れが起こった場合、何が原因なのか、またどのように対処すべきかわからない方もいるはずです。
今回は、エアコンの水漏れが発生する原因や対処法、水漏れを予防する方法などについてご紹介します。
エアコンの仕組みや水漏れをチェックするコツなどについても触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

原因を知る前にエアコンの仕組みを理解しよう

エアコンの室内機から水が垂れてきたり、エアコンの背面から水が滴り落ちてきたりすることがあります。
なぜ水漏れが起こってしまうのでしょうか?
まずは、エアコンの仕組みについて解説します。

エアコンは、冷房で起動させた場合、室内機で室内の熱を取り込み、熱交換器や室外機の冷媒ガスによって冷たい空気に換えて戻し、室内を冷やせます。
この時、エアコンは液体と気体の性質を利用し、温度調節を行う仕組みです。
エアコンは冷媒ガスの配管を循環する中で、液体や気体に変化して部屋を涼しくしてくれます。
熱い空気を取り込んだ気体の冷媒ガスは、室外機で高温の気体になり、熱交換器を通過します。
そして、熱交換器を通過する際にファンで冷やされ、冷媒ガスの熱は外に放出されます。
夏に室外機から温かい風が出るのは、この冷媒ガスの熱が放出されているからです。
一方、暖房の場合は室外機から外の空気の熱を吸収して、高温の気体になった冷媒ガスが室内機まで運ばれて温かい風を送るため、冷房とは逆の仕組みです。
ただし、外気温から熱エネルギーを取り込む必要があるため、外気温が低ければ低いほど暖房能力は低下すると言われています。
冷房も暖房も冷媒ガスが働くことで正常に作動し、能力を発揮できます。
そのため、万が一冷媒ガスが漏れてしまうと、温度調節ができなくなり、エアコンの能力を発揮できなくなるのです。
では、エアコンから水漏れするのはなぜなのでしょうか?
氷水が入ったグラスに例えて、わかりやすく解説しましょう。
温かい日に、氷水が入ったグラスを部屋に置いていると、水滴が付着して結露してしまうことがあります。
これは、温かい空気が冷えたグラスに触れたことで、その空気が冷やされて起こる現象です。
エアコンでも、同様の現象が起きているのです。
エアコンは、熱交換器で発生した水をドレン配管で排水する仕組みです。
この過程が上手く行われないと、水漏れにつながる危険性があります。

(広告の後にも続きます)

賃貸物件でエアコンの水漏れが発生したら修理費用は誰が払う?

賃貸物件でエアコンの水漏れが発生した場合、修理費用は誰が支払うのか気になっている方も多いでしょう。
修理費用については、入居者が支払わなければいけないケースもあれば、大家さんが支払ってくれるケースもあります。
ここでは、入居者と大家さんが支払うケースについて、それぞれご紹介していきます。

入居者が支払うケース

自分でエアコンを設置した場合、入居者自身の所有物になるので修理費用は入居者が支払わなければいけません。
前に住んでいた人がエアコンを残していった場合でも、修理は入居者負担となるのが一般的とされています。

大家さんが支払うケース

賃貸物件の中には、家具や家電が最初から付いているものもあります。
最初から付いているエアコンが古くなっていたり、クリーニングがしっかりと行われたりしていない場合の水漏れについては、修理費用は大家さんが支払うのが一般的です。
前に住んでいた人が置いていったエアコンは、場合によっては大家さんの負担になるケースもあります。
誰が負担するかは、賃貸借契約書の「修繕について」という項目を確認するようにしましょう。