頑張りすぎて気づいた、頼ることの大切さ

10名だった会社のいちエンジニアから、400名いる会社の執行役員になってみて、会社全体を見られるようになったことは大きな成長とやりがいを感じています。中でも、自分が会社の歯車として存在しているのではなく、ちゃんと自分の存在意義を感じながら仕事できていることが、何よりのやりがいですね。

会社が大きくなっても社員には役員だからといって構えずに気軽に話しかけてもらいたいと思っているので、会議に雑談を入れながら、親しみやすさを心がけています。定期的にランチや飲みに行ったりというコミュニケーションも意識的にしていますね。

実は執行役員になって間もない頃、役員として会社をもっと良くするためにどうすればいいのかという重圧と、現場のPMの業務が多忙な時期が重なり、何回か体調を崩したことがあります。昔から私は人に頼ることが苦手で、責任を一人で抱えてしまう傾向があるので、精神的にも体力的にも頑張りすぎてしまったんです。

でも、体調を崩して休んだ時に「自分がいなくても会社は回るんだ」と、ある意味で良い気づきがありました。それからは、悩んだ時は自分で抱えるのではなくて誰かに頼ろうと思うようになりましたし、仕事の優先順位の付け方も模索しながら少しずつ改善できていると思っています。他にも、仕事だけではなくプライベートの時間も大切にすると、仕事もうまく回るとも感じています。

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自分が何をやりたいのかを常に考え、信念を持って行動

エンジニアになりたいと思ったのは、大学3年生の時のインターン先で「ITの力で世の中を変えたい」と感じたのがきっかけです。当時は市役所でインターンとして、公務員の方々のお仕事を目の当たりにしたのですが、全ての書類が紙媒体で、数日に及んでその書類を一枚一枚チェックしていたんです。日本ではIT化が進んでいるように見えて全然進んでいないことを実感し、システム化できたら業務効率化がされ、もっと生産性も上がるはずだと思い、それを推進していくポジションで働きたいと思いました。

実は、大学受験に失敗していて、学生時代は学歴コンプレックスを抱えていたので、社会人になった時には、学歴に負けないほどの人間力をつけようと思い、大学の先輩と一緒に自己啓発サークルを立ち上げました。学校の文化祭で企業や自治体と協業・連携して地域活性化を目的とした物産展を開催し、経営者や政治家など様々な方に会いに行って意見交換やボランティア活動を行っていました。

サークル活動をしながら常に考えていたのが、自分は何をやりたいのか、ということ。最終的にこれだと思えたのが「エンジニアになり、ITの力で世の中を良くすること」で、自分の中で腑に落ちました。社会人になって改めて感じていますが、学歴はただの学歴でしかなく、仕事こそがやりがいにつながるものです。だからこそ自分のやりたいことをしっかりと考えて見つけ、それに向かって行動していくことが大切だと思っています。

一方で、IT業界で特にエンジニアという職種ではまだまだ男性比率が高く、女性だからと軽侮されることも多くありました。それに負けないぐらいの意志を貫き通すことで、最終的に成果に結びついていると感じています。何歳になっても夢を持ち続けるのは素晴らしいことであり、常に考え、強い信念を持って生きていくことが大事だと思っています。