私はまだ永久歯を抜いたことも、抜けたこともありません。親知らずも3本生えていますが、虫歯にもなっていません。だからといって、特別口腔ケアに力を入れてきたわけでもなく、たまたまこの状態を保てているだけです。でも最近、80歳になってもこのまま自分の歯で食べ物を食べたいと思い、大嫌いな歯医者にも通い続けています。これは私が「歯を大切に生きよう」と感じた体験談です。

歯医者がトラウマに…



私は歯医者が大嫌いです。好きという人のほうが少ないかもしれませんが、治療をして本当に痛かったと感じた経験があります。

3人目の子を出産してすぐ右下の奥歯が折れてしまいました。生後数週間の赤ちゃんを連れての通院でしたが、幸い先生からも「お母さんのおなかの上にのせて、うつぶせで抱っこしたままで治療しますね」と好意的に接していただき、安心して通うことができていました。

それがある日の治療時、先生が受付の方を呼び、わが子を抱っこするようにと言いました。

私は言われるがまま、小さなわが子をその方に任せて診察台に上がったのですが……その日の治療は目から火が出るほど痛かったのです。

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麻酔をせずに根管治療した経験が…



それが歯の根っこの神経が通っている管(根管)の炎症や感染している部分を消毒して詰め物を入れる根管治療だったと知ったのは随分後のことでした。麻酔もせず幾度となく歯茎に何かを刺されるような感覚で、いい大人が泣いてしまうほど本当に痛かったです。

先生もそれを承知の上で、受付の方に代わり子ども抱いているよう指示されたのだと理解しました。それからというもの、歯科がトラウマになり、とにかく避けてここまで生きてきました。

それでも半年前、いよいよ避けては通れない状況が訪れました……。今度は左上の奥歯が半分折れてしまったのです。