今回訪れたのは、地下鉄「谷町六丁目」駅下車、歩いて5分ほどのところにある空堀商店街。上町から松屋町にかけて、東西に800mほどのびている商店街で、昔ながらの長屋や街並みの景色が残っています。

この商店街の半ば、2024年1月に新しく芋専門店がオープンしたとのことで、取材に伺いました。今、第4次ブームとも言われている”芋スイーツ”と、厳選した日本茶やナチュールワインも楽しめる!そんな「芋屋 頂 -itadaki-(いただき)」を紹介します!

昼は色々な芋スイーツとお茶を楽しめるティーサロン

「芋屋 頂 -itadaki-(いただき)」は、2024年1月にオープンしたばかり。「お茶と器と焼き芋スイーツが味わえるカフェ」というコンセプトで、それぞれの良さを極限まで引き出すことを考えたお店だそう。

中は薄暗く落ち着いた空間。店主の川村浩一さんに話を聞くと、川村さん自身も大学で建築デザインを勉強していた経歴があり、大学の同級生と様々なディスカッションを経てこの仕立てになったのだとか。

「香川の離島に、『直島』というアートの島があるんですけど、建築科の友人たちと訪れたことがあって。そこで見た、人が持つ”視覚”と合わさって完成される建築アートにものすごく刺激を受けました。お店の薄暗さは、その影響かもしれないです。全体的には、日本家屋にある土間っぽさがあって、落ち着く空間にしたかった」

そんな店内では「焼き芋スイーツとナチュラルワインセット」「焼き芋スイーツと焼き芋セット」「焼き芋2種セット」の3種類のセットメニューが選べます。聞けば、お昼の時間帯はやっぱり「焼き芋スイーツと焼き芋セット」が人気だそうです。

焼き芋スイーツは、「乾蜜芋・蜜芋バターケーキ・蜜芋チーズケーキ・お芋とほうじ茶のバターサンド・お芋のモンブラン団子・芋蜜みたらし団子・蜜芋チーズケーキアイスから1種選び、焼き芋はその日のおすすめの品種が添えられます。取材日は紅はるかでした!スイーツは川村さんイチオシの蜜芋バターケーキをチョイス。

ドリンクは日本茶、中国茶、紅茶、コーヒーなどから選べます。日本茶を選ぶお店は少ないため、初めて訪れた人は悩んでしまいそうですが、川村さん曰く「芋はどんな飲み物にも合うので、好きな飲み物を選んでください」とのこと。

お茶はカウンターで、しっかり温度管理された状態で急須に入れてくれます。一煎目、二煎目、三煎目まで注いでくれるシステムで、カフェというより日本茶版ティーサロンに近い感覚。しかも一煎目、二煎目、と進むごとに茶葉の味わいも変わるそうで、微妙な変化も楽しむことができます。

バターケーキは、3種の焼き芋をミックスして冷やし固めた「乾蜜芋」をラム酒に漬け込んだものを、バターたっぷりのリッチな配合の生地に混ぜ込んだパウンドケーキ。洋酒で香り高く仕上げていて、しっとりして大人な味わいです。

焼き芋はオーブンでしっかり熱を入れ、芋の甘みを最大限に引き出しています。

「ぜひ皮ごと食べてほしいです。芋の味がより濃く感じるはずです。それにさつまいもの皮には『ヤラピン』という成分が含まれていて、腸の働きを活性化させてくれる効果があります。食物繊維豊富な芋とあわせて摂ることで腸内環境が健やかに保てるので」

芋やスイーツはもし食べきれなかった場合は持ち帰れるように包んでくれますよ。

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夜はナチュールワインとのペアリングが楽しめるスイーツバー

平日の夜は21時、土日祝日は22時まで営業しているので、食後のデザートとしても利用したいお店です。夜はワインセットがおすすめ。ソムリエが厳選したナチュールワインの赤と白から選べます。ワインと合わせるなら、と一番人気だというチーズケーキをチョイス。

3層仕立てになっている芋のチーズケーキが登場!1カットがとても分厚いです!クリームチーズとサワークリームを合わせているので、濃厚ながらさっぱりと軽いチーズケーキに。2層目が芋をふんだんに使ったスイートポテトペースト。そして一番下に、蜜芋バターケーキの生地でほんのりとラムの香りも。優しい甘さに仕立てているそうで、砂糖はオーガニックシュガーを使用されています。

十分なほどの甘みと、濃厚なチーズの風味、ほんのり香る洋酒のバランスが抜群。一番人気だというのも頷ける美味しさでした!

ちなみに、お皿は備前焼です。お茶を勉強する過程で「器にもこだわりたい」と自然に考えたそうで、お店に置いているものは作家が作ったものばかり。一つひとつ異なる表情をもつ器やお皿は、お店の雰囲気を引き立ててくれます。

取材した時間は昼間でしたが、夜はシックで大人な雰囲気のお店になるとのこと。ワイン好き&芋好きの方はぜひチェックしてください!