ドライブ中に車が故障、“安い業者”に頼んだはずが「5万円」の高額請求…ロードサービスのトラブルを回避するには

このゴールデンウィーク(GW)中、旅行や帰省などドライブに出掛ける人も多いのではないだろうか。

日本道路交通情報センターの渋滞予測によると、GW期間中の高速道路では、下りは5月3日から4日、上りは3日から5日にかけて渋滞が多発する見通しだという。

そんな中、国民生活センターは23日にHPとX(旧Twitter)を更新。「インターネットで検索し、料金が安そうなロードサービス業者に依頼したところ、高額な費用を請求された」といった相談が寄せられているとして、注意を呼びかけた。

「1980円~」が「総額5万円」となった例も

同センターはHP上で、昨年受けた相談事例を紹介。

「息子が車で出かけていた時、バッテリーが上がり車が動かなくなってしまったらしい。インターネットで調べたロードサービスのサイトで、『バッテリー1980円~』という表示を見て申し込んだという。

すぐに担当者が現場に来て、最初に金額欄が空欄の書面を出され、レ点を入れて同意するよう言われ、説明もなかったが言われるままにレ点を入れたそうだ。バッテリー交換はせず、充電して作業が終わり、無事に復活したが、総額約5万円の請求書を出されたという。

高いと思ったが直ったので何も言えないと思い、現金がなかったためクレジットカードで支払ったらしい。息子から相談を受け契約書の写真を見せてもらったが、基本料金1980円に加え、緊急対応の費用や、作業費等が記載されていた。高額なので返金してほしい」


国民生活センター「ネット検索で見つけたロードサービスのトラブル」より

同センターのHPで紹介されている別の相談事例でも、「バッテリー上がり 基本料金2480円」と表示されていたサイトに連絡したところ、到着した業者から提示されたメニュー表には基本料金の他に作業別の料金が書かれており、5万円超の料金を請求されたという。

トラブルを回避するには?

では、こうしたトラブルを避けるには、どうすれば良いのだろうか。同センターは消費者へのアドバイスとして、以下を挙げている。

・自動車保険には、ロードサービスが付帯しているケースが多いため、自動車の故障等が生じた場合、まずは自身が契約している損害保険会社や保険代理店へ問い合わせる
・サイト等や電話で説明されている料金をうのみにせず、実際の作業内容や、状況による料金の変動などを必ず事前に確認する。現場に来てもらう際には、キャンセル時に料金が発生するのか等もあらかじめ確かめる
・請求された金額や作業内容が事前に説明されたものと異なるなど納得できない場合、きちんとした説明を求める

また、少しでも不安に思った際には消費生活センター等に相談することを推奨。最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等が分からない場合は、「消費者ホットライン『188(いやや!)』番」に電話すれば、案内が受けられるという。

ドライブ前の「点検」も重要な対策

JAF(一般社団法人日本自動車連盟)は24日、Xを更新。昨年のGW期間中のロードサービス出動は10日間で6万2766件に上り、そのうち半数以上がバッテリーとタイヤに関するトラブルであったとして注意を呼びかけた。

JAFが紹介している「日常点検15項目」には、ブレーキ液の量を点検することや、タイヤの空気圧を確認することなどが含まれている。高額請求のトラブルや、楽しいドライブ中の事故発生などを避けるためにも、念入りな準備を心がけてほしい。