紀元前にはすでに飲まれていたとされる中国茶は、茶文化発祥の地にふさわしく、ハマればハマるほど世界が広がる奥深さと複雑さを秘めている。茶葉は、発酵の度合いや製法の違い、産地などによって多様に分類され、その個性を最大限に引き出す道具もまた、揃え始めるとキリがないといわれる。だからこそ探求の楽しみも尽きないといえるが、ここでは一通りこれがあればおいしく飲める、というものを紹介。作家の手による洗練された茶道具を並べて、芳醇な中国茶の味わいにたっぷりと浸りたい。
&Premium144号(2025年12月号)「コーヒーとお茶と、わたしの時間」より、中国茶の道具を紹介します。
王 沁の茶海

中国・景徳鎮出身。現在は上海を拠点に活動しているガラス作家によるもの。2020年頃から中国茶器を作り始め、機能性と美を兼ね備えた詩的な作品を発表している。急須などから茶杯へ注ぐ前、味と濃さを均一にするために使う茶海は、銀彩なども用いて華やかながら繊細な佇まい。各¥18,200(茶ノ路 Road of Tea)
タナカ シゲオの茶杯

奈良・明日香で自身で穴窯を築いて作陶。土も自ら採取しているほか、釉薬も自作している。茶杯は浅碗形だけでなく、高台付きや耳付きなど、幅広いバリエーションがある。また、茶に限定せずに酒や料理などにも多様に使えるよう、形状や質感が考えられている。右/¥4,400、左/¥5,500(ともにLEAFMANIA)

