◆リリーフ陣にも不安…侍ジャパンの守護神問題
そして侍ジャパンが抱える3つ目の問題が、「守護神問題」だ。大会前に松井裕樹(パドレス)や石井大智(阪神)らリリーフ投手が次々と離脱。代わりに招集されたのも本職は先発の投手が多かった。ここまでは、第2の先発、第3の先発といった使い方をしているが、やはり7回以降の終盤を任せるのは本職のクローザーやセットアッパーが理想だろう。
1次ラウンドでは試合終盤まで試合がもつれた韓国戦とオーストラリア戦は、大勢(巨人)がその役を担った。韓国戦はすんなり三者凡退に抑え、セーブを挙げたが、オーストラリア戦は2本のアーチを許すなど不安を残した。
かといって守護神の経験が豊富な投手が他にいないのも現状。準々決勝以降は、試合終盤の継投策に首脳陣も頭を悩ませるだろう。
ちなみに井端監督はNPBで監督を経験していないという不安要素を抱えているが、実は能見篤史と吉見一起の両投手コーチもNPBで専任コーチを経験したことがない。継投のタイミングはもちろん、誰を終盤につぎ込むか、首脳陣の判断も勝敗の大きなカギを握ることになる。
大きく分けて3つの難題を解消できないでいる侍ジャパン。連覇への道のりは簡単なものではなさそうだ。
文/八木遊(やぎ・ゆう)
【八木遊】
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。

