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退職する際の手続きと必要書類は?転職までにすべき社会保険や税金の対応を順番に解説

退職する際の手続きと必要書類は?転職までにすべき社会保険や税金の対応を順番に解説

3. 退職後に必要な手続き

退職した時点で次の仕事が決まっていない場合にはさまざまな手続きが必要になります。失業手当、健康保険、年金の手続きは仕事を辞めてから2週間を目処に済ませましょう。

雇用保険・失業手当

一定の要件を満たせば、雇用保険から失業手当(基本手当)を受け取ることができます。申請から振込まで通常3ヶ月ほど、会社都合など特別な事情のある方で1ヶ月ほどかかりますので、前の職場から離職票が届いたらできる限り速やかに手続きをしましょう。

◼︎失業手当の手続きの概要

要件

・ハローワークで求職の申込をおこない、積極的に転職活動している

・雇用保険の被保険者期間が過去2年間で通算して12ヶ月以上ある

※特別な事情がある場合は過去1年間で通算6ヶ月以上

期限

離職届が届いたら速やかに

※失業手当を受け取れるのは退職の翌日から原則1年間

場所

ハローワーク

必要書類

離職票

・個人番号確認書類(マイナンバーカード、通知カードなど)

・本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)

・本人名義の預金通帳またはキャッシュカード

証明写真(2枚)

・印鑑(認印)

転職先が

決まったら

ハローワークに転職先を報告する

※失業手当の支給残日数が3分の1以上残っていれば、再就職手当を受け取れる

失業手当について詳しくはこちらの記事で解説していますので、ぜひご確認ください。
>失業手当はいくら、いつからもらえる? 受給条件や申請方法を解説!

健康保険

在職中に使っていた健康保険証は退職時に勤務先に返却しなければならないため、仕事を辞めたあとは以下のいずれかに移行しなくてはなりません。

(1)任意継続制度を利用する
(2)国民健康保険に加入する
(3)家族の扶養に入る

日本は国民皆保険のため、制度上は常に何かしらの健康保険に加入していることになります。しかし、手元に健康保険証がないときに医療機関を受診すると、そこでかかった医療費は全額自己負担となります。同月中に新しい健康保険証を持参すれば(月をまたいだ場合は健康保険に申し立てれば)払い戻してもらえますが、手間をかけないためにも、手続きはできる限り速やかに済ませましょう。

(1)任意継続制度を利用する

任意継続制度とは、退職後も前の職場の健康保険に加入し続ける制度です。
任意継続制度を利用できるのは2年間に限られることや、保険料が全額自己負担になることに注意が必要ですが、次に該当する人は国民健康保険より任意継続制度がおすすめです。

・扶養家族がいる人
国民健康保険には“扶養”という概念がないため、家族全員の保険料を負担しなくてはなりません。任意継続制度を利用すれば、引き続き1人分の保険料で家族全員の医療費が軽減されます。

・一定以上の収入がある人
国民健康保険の保険料は前年所得に応じて決まりますが、任意継続の保険料には上限があります。そのため、所得の高かった方ほど保険料を抑えられる可能性が高くなります。

任意継続制度は退職後20日以内に申請しなければ利用できません。被扶養者がいる場合は証明書類も多く必要になりますので、余裕を持って準備しましょう。

◼︎任意継続制度を利用する場合の手続き

要件

・健康保険の被保険者期間が退職日までに継続して2ヶ月以上ある

・期日までに申請書を提出している

期限

退職の翌日から20日以内

送付先

加入していた健康保険

必要書類

・申請書

・初回保険料(1ヶ月または2ヶ月分)

・印鑑

※被扶養者がいる場合は、被扶養者届、住民票、ほか扶養を証明する書類が必要。

保険料

従来の2倍程度(全額自己負担となるため)

転職先が

決まったら

資格喪失の手続きが必要

(2)国民健康保険に加入する

任意継続制度を利用しない場合は、国民健康保険に加入します。保険料や給付内容は自治体によって異なりますので、詳細はお住まいの自治体のホームページなどをご確認ください。

任意継続制度とは異なり国民健康保険は手続きの期限(退職の翌日から14日以内)を過ぎても加入できますが、保険料は手続きをおこなった日ではなく退職日の翌日から発生します。

◼︎国民健康保険に加入する場合の手続き

期限

退職後14日以内

場所

市区役所または町村役場

必要書類

・健康保険の資格喪失日を確認できる書類(健康保険被保険者資格喪失確認通知書離職票退職証明書など)

・各自治体所定の申請書(国民健康保険被保険者適用開始届、異動届など)

・個人番号確認書類(マイナンバーカード、通知カードなど)

・本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)

・印鑑

保険料

自治体により異なる

転職先が

決まったら

脱退の手続きが必要

(3)家族の扶養に入る

年収が130万円未満の場合、家族が加入している健康保険の扶養に入れる可能性があります。それぞれの加入している健康保険に要件を確認のうえ、所定の手続きをおこなってください。

年金

在職中に厚生年金の保険料が給与から天引きされていた方(第2号被保険者)が仕事を辞めた場合、第1号被保険者に移行する手続きを取り、年金機構から送られてくる納付書を使って自分で保険料を納めなくてはなりません。

◼︎国民年金の被保険者の区分

第1号被保険者

自営業者、学生、無職の方、その配偶者の方

保険料は自分で納める

第2号被保険者

厚生年金(公務員の場合は共済組合)に加入している従業員の方

…保険料は給与から天引きされる

第3号被保険者

第2号被保険者に扶養されている配偶者の方

…保険料は納めなくてよい

ただし、失業状態にある場合は所定の申請をすることで保険料の支払いが“免除”されます。ここで「面倒だから」と手続きをせずに放置してしまうと保険料が“未納”となってしまいます。未納期間があると将来受け取る老齢年金の金額が少なくなったり、万が一のときに障害年金や遺族年金を受け取れなくなったりするリスクがあります(参考:日本年金機構)。保険料を納めることが難しい場合は、必ず“免除”の手続きをおこないましょう

◼︎国民年金の第1号被保険者への種別変更手続き

期間

退職後14日以内

場所

市区役所または町村役場

必要書類

・基礎年金番号を確認できるもの(年金手帳基礎年金番号通知書など)

・退職日を確認できる書類(離職票退職証明書など)

・本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)

・印鑑

※保険料の免除を申請する場合は、失業していることを確認できる公的書類(離職票雇用保険受給資格者証)が必要。免除の手続きそのものはいつでも可能。

保険料

月額16,980円(2024年度)

転職先が

決まったら

転職先に年金手帳を提出し、厚生年金の加入手続きをしてもらう

住民税

住民税は前年1月から12月までの所得に対して課税され、6月から翌年5月にかけて後払いする仕組みになっています。在職中は給与から天引きされますが、仕事を辞めた場合はそのタイミングによって納税方法が異なります。

・6〜12月に退職した場合
原則、退職する月の住民税は給与から天引きで徴収され(特別徴収)、翌月以降の住民税は市区町村から送られてくる納税通知書を使って自分で納めることになります(普通徴収)。希望すれば、翌年5月末までに納めなくてはならない住民税の残額を一括で徴収してもらうことも可能です。

・1〜5月に退職した場合
原則、退職時に5月末までに納めなくてはならない住民税の残額が一括で徴収されます。退職する月の給与や退職金が徴収額より少ない場合は普通徴収に切り替えてもらい、自分で納めることになります。

所得税・確定申告

所得税はその年1月から12月までの見込みの所得金額から算出し、月割で源泉徴収されます。退職後に収入のない期間がある方は、その分所得税を多く納めていることになるので、払い過ぎた税金を確定申告などで還付されます。還付の方法は転職したタイミングによって異なります。

・年内に転職した場合
年末調整のときに源泉徴収票を添付のうえ所得金額を申告するだけでOKです。
なお、失業中に国民年金の保険料を納めていた場合は、社会保険料控除証明書を添付のうえ納めた保険料を申告します(参考:日本年金機構)。国民健康保険については証明書は必要ありませんので、納付書や領収書などを参考に納めた保険料を申告してください。

・年内に転職しなかった場合
翌年、税務署で確定申告をする必要があります。確定申告書に源泉徴収票各種控除証明書を添付し、所得金額や控除対象となる保険料などを申告してください。
なお、「12月に転職したので年末調整に間に合わなかった」という場合も自分で確定申告をしなくてはなりませんのでご注意ください。

確定申告について詳しくはこちらの記事で解説していますので、ぜひご確認ください。
>2025年(令和6年分)確定申告はいつからいつまで?

4.転職先に提出・受け取る書類

提出する書類のチェックリスト

□年金手帳(基礎年金番号)※
□雇用保険被保険者証
□源泉徴収票
※2022年4月、年金手帳は廃止

かつては、勤務先へ年金手帳を提出するのが一般的でしたが、現在では年金手帳は廃止されているため、基礎年金番号やマイナンバーを伝える方法が主流となっています。このような場合でも、現職から返却された年金手帳は大切に保管しましょう。

前職を辞めてから失業保険を受給しないなどの要件を満たすことで、雇用保険の加入期間が転職前後で通算されます。雇用保険被保険者証を提出することで手続きがスムーズに進みます。

源泉徴収票は年末調整の計算をするために必要です。年末調整は現職と次の勤務先の給与を合わせて計算するため、必ず退職時にもらえるように手続きをして、転職先に提出しましょう。

入社後記入する書類のチェックリスト

□扶養控除等申告書
□健康保険被扶養者異動届
□給与振込届出

扶養控除等申告書は給与所得者が控除を受けるため、必要になる書類です。扶養家族がいない場合でも、その旨を記載して提出します。健康保険被扶養者異動届は家族の健康保険加入のための書類で、独身の場合は提出の必要はありません。

勤務先によっては給与振込届出書を求められる場合もあります。書面でなくオンラインで手続きするケースもありますが、振込先の銀行などを指定される場合もあるので確認しましょう。

扶養控除について詳しくはこちらの記事で解説していますので、ぜひご確認ください。
>扶養控除とは?

必要に応じて提出する書類

□入社承諾書
□健康診断結果証明書
□身元保証書
□住民票記載事項証明書

職場によってはさらに提出が必要な書類がある場合もあります。入社承諾書は労働条件や就業規則順守を確認し、書面を交わすものです。

入社前の健康診断受診が規則になっている場合は、指定された内容で診断を受け健康診断結果証明書を提出します。また、身元保証書が必要な職場の場合は、家族などに署名してもらいましょう。

住所などが記載された住民票記載事項証明書は、市区町村の役所のほかコンビニなどでも入手できるので、早めに用意しましょう。

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