◆② 殺伐とした車内を「ちょっとした余裕」で乗り切る
今回のエピソードで、スマホを避けただけで「何もしてませんよ!」と逆ギレされた佐久間さんや、目の前で席を奪われた井上さんが感じたのは、怒り以上に「やりきれない虚しさ」だったのではないでしょうか。誰もが時間に追われ、心に余裕をなくしがちな現代社会。満員電車という過酷な空間にいれば、つい「自分さえ良ければいい」という気持ちが芽生えてしまうのも、ある意味では人間らしい本音かもしれません。
すべてをルールで縛り、お互いを監視し合うのは息苦しいものです。だからこそ、ほんの少しだけ「隣の人も自分と同じように疲れているんだな」と想像してみる。そのささやかな思いやりが、殺伐とした車内の空気をふっと軽くしてくれるはずです。
ストレスの多い毎日ですが、ほんの少しだけ、隣の人の疲れを想像してみる。そのささやかな配慮が連鎖して、殺伐とした車内がふっと和らぐ瞬間。そんな少しだけ優しい光景が、明日からの皆さんの日常のどこかに、そっと広がっていることを願っています。
<取材・文/chimi86 再構成/日刊SPA!編集部>
【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

