52歳で初めてスキマバイト「タイミー」に挑戦。皿洗いで思った以上に怒られ落ち込みましたが、3時間働いたその日のうちに4100円が振り込まれた体験には驚きと小さな達成感がありました。50代女性がリアルな“初バイトの壁”と気付きを描きます。
将来への危機感からスキマバイトに
50代に突入し、心身の曲がり角を実感する日々。これまでライターとして原稿の締め切り優先で睡眠を削り、食事も不規則という無茶な生活を続けてきました。
その長年のしわ寄せが一気に押し寄せたのが1年半前。突然体調を崩し、緊急入院したのです。病院のベッドで天井を見上げながら、「このままの生き方では本当に取り返しがつかないことになる」と、強烈な危機感に襲われました。
退院を機に、本気で自分の暮らしを立て直そうと決意。乱れた食生活を改め、夜型から朝型へとシフトチェンジを図りました。
生活改善の次なるステップは、すっかり落ちた体力を取り戻すための運動でした。スポーツジムへの入会も頭をよぎりましたが、毎月の固定費は家計の負担になりますし、何より幽霊会員になる未来しか見えません。
どうしたものかと悩んでいたある日、テレビ番組で興味深い企画を目にしました。とある会社の経営トップが、話題のスキマバイトアプリ「タイミー」に挑戦し、居酒屋で新人バイトとして働いていたのです。
「これだ!」と直感しました。1日数時間だけ体を動かして働けば、それがそのまま運動代わりになるし、お金を払うどころかお給料がもらえる。体力作りと収入アップが同時に叶えられる、一石二鳥の妙案に思えました。
履歴書・面接ゼロ。「簡単そう」に見えた理由
とはいえ、スキマバイトは未知の世界。おそるおそるスマホにアプリを入れると、その仕組みの気軽さに驚かされました。
わずらわしい履歴書の作成や、緊張する面接は一切不要。画面上にズラリと並ぶ求人から、自分の希望する時間と場所を選ぶだけで、先着順で仕事が決まるというのです。
コンビニのレジや飲食店の接客、イベントの運営スタッフなど職種もさまざま。地図を見ながら「近所にこんな働き口があったんだ」と探すだけでもワクワク感がありました。
記念すべきデビュー戦に選んだのは、近所にあるラーメン店での「洗い場」の仕事。時給は1200円です。
募集項目の「簡単な仕事なので誰でもできます!」「優しく丁寧に教えます!」という文言に安心感を覚え、応募するもいざ当日が近づくとソワソワ。心配のあまり、前日お店の前まで偵察に出掛けました。
「店員は3人か。みんな、ずいぶん年下だなぁ」「ユニフォームは、作務衣に三角巾なのね。ふむふむ」などと探偵よろしく、店内をこっそりチェック。横目でチラチラ見ながら、店の前を何往復もする姿は完全に不審者です。

