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「僕は、もう奨学金を返せない」…23歳息子からの電話に54歳父、唖然。年収650万円・老後資金づくりのラストスパートに立ち塞がった「借金返済という壁」【CFPの助言】

「僕は、もう奨学金を返せない」…23歳息子からの電話に54歳父、唖然。年収650万円・老後資金づくりのラストスパートに立ち塞がった「借金返済という壁」【CFPの助言】

「肩代わりは本当に息子のためになるのか?」父の決断

佳彦さんの頼みを聞いた直後、俊明さんは返済を助ける前提で妻の美奈子さんと話し合いました。しかし、それは必ずしも息子のためにならないのではないかと思い直します。

ずっと支え続ければ、自分たちの老後資金は確実に削られていきます。いずれ自分たちが困ったとき、そのしわ寄せが子どもに向かう可能性もあります。さらに、「困ったときは親が何とかしてくれる」という前提ができてしまえば、佳彦さん自身が立て直す機会を失ってしまうのではないか……。

そう考え、俊明さんはJASSOの「奨学金相談センター」に相談。そこで知った減額返還制度の申請を佳彦さんに勧めました。手続きの結果、毎月の返済額は半額に減り、佳彦さんは自力で返済を続けられるようになりました。

俊明さんの老後資金の積み立ては、目標額を変えずに維持できました。その後、佳彦さんも少しずつ転職活動を再開。数ヵ月後には正社員の仕事を見つけ、収入が安定したところで通常の返済額に戻すことができたのです。

「息子が順調に返済する前提でしか、考えていなかった。奨学金は大きな借金だということはもちろんですが、“もしも返せなくなったとき”のことまで、話し合っておくべきだったと思います」と俊明さんは振り返ります。

子どもが奨学金を借りるとき、そして就職するときに親子でお金の現実を共有することが、こうした「まさかの事態」を防ぐための、最大の備えなのかもしれません。

松田聡子
CFP®

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