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「理事になれば安くなりますよ」社保削減コンサルの甘い誘い…「会費8万円・報酬4万円で社会保険加入」に飛びついた40代フリーランスの〈結末〉【社労士が警告】

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国も問題視…厚生労働省の通知で問われる「役員としての実態」

その後、事態は大きく動きます。厚生労働省は令和8年3月18日、「法人の役員である個人事業主等に係る被保険者資格の取扱いについて」とする通知を発出しました。

そこでは、社会保険料の削減をうたい、個人事業主やフリーランスを法人役員に就け、役員報酬を上回る額の会費等を支払わせる事業所の存在を正面から問題視しています。

さらに、法人役員であっても健康保険・厚生年金の被保険者となるには、法人の経営に対する参画を内容とする経常的な労務の提供があるか、その報酬が当該業務の対価として経常的に支払われているかを実態に即して総合判断するとし、役員報酬を上回る額の会費等を法人に支払っている場合は、原則として業務の対価に見合った報酬を受けているとは認められないとも明記されています。

Bさんの状況は、まさにこの問題と重なります。

Bさんは役員就任を前提に加入しているため、経営に関する決裁権や会議以外の継続的な業務など、役員としての実態が問われます。単なる勉強会への参加や情報共有程度では認められにくく、理事という肩書きだけでは資格を維持できないのです。

資格喪失の恐怖…明暗を分けたのは?

通知の発出後、一般社団法人は廃業し、資格喪失の話が広がりました。Bさんには、不安が二つありました。

一つは、理事就任時の登記簿謄本が出回ることで「社会保険料を安くするために脱法的な行為をしたのではないか」とみなされ、社会的な批判を受けるのではないかという不安です。

もう一つは、より切実でした。Bさんは、社会保険の加入資格そのものが、理事に就任した時点まで遡って否定されるのではないかと恐れたのです。そうなれば社会保険の資格を失うだけでなく、過去に遡って国民健康保険に再加入し、多額の保険料を一括で請求される可能性があります。さらに、これまでに保険証を使って受診した医療費についても全額返還を求められかねません。

通知の発表後に行き詰まる法人の姿を見て、加入を見送っていたAさんは胸をなで下ろしました。保険料が安く見えることと、その制度が正しく適法であるかは別問題だということを、Aさんは早い段階で見抜いていたのです。

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