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まだ咲いているのに抜くの? 春の庭で迷う“切りどき・抜きどき”の見極め方

まだ咲いているのに抜くの? 春の庭で迷う“切りどき・抜きどき”の見極め方

春の庭

春の庭では、パンジーやビオラ、クリスマスローズなど、まだきれいに咲いている花を前に「もう抜くべき? まだ楽しめる?」と迷うことがあります。けれど、次に咲くバラや初夏の草花を健やかに育て、美しい景色をつなぐには、花の“切りどき・抜きどき”を見極めることが大切。惜しい気持ちに折り合いをつけながら庭を次の季節へつなぐコツと、抜いた花をブーケとしてもう一度楽しむアイデアをガーデニストの面谷ひとみさんにお伺いしました。

春の庭は、「植える」だけでなく「抜く」「切る」季節でもある

3月末の庭
パンジー、ビオラ、クリスマスローズがメインの3月末の庭。まだ茶色の地面が見える。

春の庭は、毎日見ていても飽きることがありません。昨日まで固かったつぼみがふくらみ、今朝には咲いている。葉がぐんと伸び、花が思いがけない場所で光を受けている。たった2週間で地面の茶色は緑に覆い隠され、庭に出るたびに景色が変わっていきます。

4月半ばの庭
4月半ばの庭。ラナンキュラス・ラックスやチューリップが満開に。バラや宿根草の葉も繁り、緑の量感が急激に増えていく。

この季節は植えどきの植物も多く、気持ちはどうしても“足す”ほうに向かいがちです。でもじつは、それと同じくらい、「切りどき」「抜きどき」を見極めることが大事な季節。

パンジーとチューリップ
満開のパンジーの間からチューリップの球根が育ち始めている3月末。

たとえば、パンジーやビオラ。春になると本当によく咲いて、毎日花がらを摘んでも、また翌日にはたっぷり花がらが出ます。株はどんどん上にも横にも広がって、寄せ植えの鉢は少しずつ形が崩れ、気づけばぎゅうぎゅうになっていることも少なくありません。咲いている姿はかわいいだけに、手を入れるべきか迷ってしまいます。

パンジーとチューリップ
約2週間後の上と同じ鉢。主役をチューリップに交代し、パンジーはやや草姿が乱れ始めた。

でも、それは花が元気な証拠でもあるので、咲いているのを見ると、なかなか手を入れられません。まだこんなに咲いているのに、もう抜くのはもったいないんじゃないか。そう思ってつい残してしまいたくなります。

パンジー、ビオラ、クリスマスローズ…惜しい頃が作業の適期

春の庭
4月半ばはこれから育っていくバラや宿根草を優先に、花を交代させていく。

けれど、そのパンジーやビオラが、これから咲くバラや初夏からの宿根草のそばでいつまでも勢いを伸ばしていると、風通しが悪くなったり、光を遮ってしまったりして、ほかの植物の生育に影響することがあります。だから、株姿が乱れてきたな、広がりすぎてきたなと思ったら、まだ咲いていても、この後の季節を彩る植物を優先させて、思い切って抜きます。春の庭を次の季節へつなぐためには、それが必要な仕事なのです。

春の庭仕事
バラや宿根草、アリウムなどが大きくなってきたので、パンジー、ビオラなどの一年草は抜いて整理。

抜いてみても、晩秋に植えたアリウムの球根やデルフィニウム、ジギタリスなどの宿根草、ポピーがグングン大きくなってきているので、それほど寂しい印象にはなりません。むしろ、混み合っていた場所に空気が通り、庭の奥行きが戻って、次に咲く花の居場所がきちんと現れてきます。花はただ長く咲いていればいいというものではなくて、その時々の庭全体の流れの中で、引き際もまた大切なのだと感じます。

フロックス‘チェリーキャラメル’とリシマキア・アトロプルプレア‘ボジョレー’
初夏の庭を彩るフロックス‘チェリーキャラメル’とリシマキア・アトロプルプレア‘ボジョレー’。

一旦そうやって冬から咲いていた花を整理し、花壇の手前に隙間があいていれば、初夏を彩るフロックスなどの一年草や、細身で他の花を邪魔しないリシマキア・アトロプルプレア‘ボジョレー’などを植え足します。この季節には園芸店にこれから最盛期を迎える花がたくさん出ているので、庭が寂しくなるという心配はありません。

クリスマスローズ
色が褪せ始めたクリスマスローズ。花と呼んでいる部分は本来、萼なので散らずに残り続ける。

特にクリスマスローズは、まだ見られる、もう少し庭においておきたい、そう思える時期でも、花色が褪せ切る前に花茎を切らないと、休眠前に株は種子を作ることに体力を使ってしまいます。そうすると夏越しにも影響が出やすくなるので、遅くともこの頃には切る必要があります。庭を始めたばかりの頃は、咲いているものを切るなんてかわいそう、と思っていましたが、今は来年の花のために必要なことなのだと分かるようになりました。

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