こうした状況にようやく警察も重い腰を上げ、2026年4月より自転車の道交法違反には反則金が課されるようになった。

◆一時停止無視の自転車にあわや大惨事に
ある日、筆者はダンス教室に通い始めた娘を自転車の後ろに乗せて、教室に向かっていた。片側1車線ずつある車道の左端に寄り、自転車を漕いでいたところ、一時停止を無視した自転車が突っ込んできたのである。突っ込んできたのは電動自転車で子供を乗せたママだった。間一髪で避けることができたのだが、もちろん謝罪の一言もなし。彼女が出てきた道は、一時停止の標識があるのにもかかわらず、飛び出す自転車が後を絶たない。驚いた車が大きく避けたりするのを何度も見たことがあった。
これまでも危ないなぁと思ったことは何度かあったが、自分が当事者になると腹立たしいものである。筆者は飛び出してきたママに自転車を寄せ、怒気を孕んだ声でこう言った。
「一時停止って書いてあるの見てないのか! あんたも子供乗せてんだから、交通ルールは守れよ。それができねぇなら自転車乗るなバカ!」
思わずバカと言ってしまったのは、こちらの非礼だが、彼女は謝るどころかムッとした顔でこう返してきたのだ。
「そんな言い方することないじゃない。あんただって自転車乗ってんだから気をつけたらいいでしょ。あたしが全部悪いわけじゃないでしょ!」
目が点になるとはこのことか。こちらは左側をゆっくりと走り、娘にもヘルメットを被せ、ルールを守って気をつけているのに、自分の無法っぷりを棚に上げて、この言い草である。頭に来た筆者は思わず怒鳴りつけてしまった。
「お前が全部悪いだろ。こっちはルール守って気をつけて乗ってんのに、お前が飛び出してきたから危険な目に遭ってんじゃねぇか。あとな、子供乗せるならヘルメットくらい被せとけよ」
すると彼女は私を睨みつけると、自転車で走り去ってしまったのだった。そして、話は思わぬ方向に転がっていくのであった。
◆娘のダンス教室に行くとそこには…
あまりにも腹が立ったので、筆者と娘はコンビニに寄ってドリンクを買い、心を落ち着かせてからダンス教室に向かった。通い始めて3回目。筆者にとってはダンス教室の送迎デビューである。だが、教室に入った瞬間、目を疑ってしまった。そこにはなんと、怒鳴りつけた親子がいたのであった。そしてこの日から地獄の日々が始まった。
気まずいながらも挨拶をしたのだが、暴走ママは私に一瞥をくれただけで無視。しかも後でわかったのだが、暴走ママはダンス教室においてはいわゆるボスママ。取り巻きのママたちも翌週からは私が挨拶をしても無視してくるようになってしまったのだ。どうやらあの一件が広まり、私の立場は微妙なものになってしまったようである。
挨拶をしても基本的に無視。終わった後にファミレスなどへ行くこともあったのだが、私たち親子は誘われない。妻にも事情を説明したのだが、「悪いのは向こうなんだし、ママ友とつるむためにダンス通わせてるワケじゃないから無視していいよ。わたし、そういうの苦手だし、むしろ付き合わなくていいじゃん」と、なんともサバサバした対応。私の気持ちは随分と楽になった。
その後、3ヶ月ほど冷戦のような状態が続いたのだが、ダンス教室が主宰する発表会をきっかけに私とボスママの関係に大きな変化が起きたのであった。

