「パラダイス文書」とバミューダ
2017年11月6日、いわゆる「パラダイス文書」に関する報道がありました。バミューダに拠点を持つ法律事務所「アップルビー」から内部文書が大量に流出したことによるものです。
報道によれば、流出した文書には以下のような情報が含まれていました。
●アップルビーの内部文書:683万件(比較:「パナマ文書」は1150万件)
●シンガポールの法人設立支援会社「アジアシティ」の内部文書:56万6000件
●バハマ、マルタなど19カ国・地域の登記文書:604万件
これらの文書は、各国の富裕層や企業がタックスヘイブンを活用した事例を明らかにしたものであり、バミューダが国際的な金融センターとして果たしている役割をあらためて浮き彫りにしました。
アメリカからのバミューダへの投資
アメリカ政府機関の統計によれば、アメリカの多国籍企業が選ぶ海外投資先として、バミューダは第5位に位置しています。アメリカ多国籍企業にみる海外投資先の国別順位(2005年)は【図表】のとおりです。
[図表]米国多国籍企業の海外投資先の国別順位 出所:『富裕層が知っておきたい世界の税制【カリブ海、欧州編】』(ゴールドオンライン新書)より抜粋
このデータからは、以下のような傾向が読み取れます。
第3位のオランダ(持株会社等に対する優遇税制)、第7位のカリブ海に所在する英領(タックスヘイブン)、第8位のスイス(持株会社等に対する優遇税制)は、アメリカからの投資が税制上有利になるように設計されていると考えられます。
第5位であるバミューダとの間では、「租税情報交換協定」と「保険所得租税条約」という2つの条約が締結されており、バミューダはタックスヘイブンかつオフショア金融センターとしての重要な役割を果たしています。
