◆高齢の母一人では対応できず…
実家の母親も高齢のため強く言い返せず、「また来た」「しつこく言われる」という連絡が川本さんのもとへ届くたびに、「何とも言えない不安」を感じたと話す。川本さん自身は離婚しており、一人娘だ。
「実家を守れるのは自分しかいないと思いましたが、私が前に出たところで、『おばはんが何を言うてるんや』と軽くあしらわれるだけではないかと」
そんな思いが川本さんの頭をよぎった。土地トラブルのような場面では、「中年男性には中年男性が必要」という厳しい現実を痛感したという。
◆測量を検討し始めた矢先、隣家が突然謝罪
川本さんは母親に、「土地の境界トラブルは珍しくないから、測量士に依頼したり、市役所に相談したほうがいい」と伝えた。母親もようやく前向きに検討し始め、川本さん自身も複数の業者を調べ始めていた。するとそのタイミングで、突然母親から「隣が謝ってきた」という連絡が届いた。

隣家の親族がその経緯を旦那に伝えたことで、それまで強気だった態度が一変。「このまま正式に測量されれば、自分たちが不利になる」と悟ったのだろう。急に低姿勢になり、謝罪してきたという。結局、裁判にはならずに決着した。

