◆斉藤被告と被害者Aさんの「犯行後の会話」も証言
対する弁護側も尋問をはじめた。検察側の有罪立証を崩すために、Aさんの当時の様子を事細かに聞いていた。「Aさんが性被害に遭ったようだ」とFさんから明かされたときのことを、思い出すように語った。
「驚きました」
というのも、ロケ当日は「Aさんの様子がおかしかったこと」や「ロケバスを別にして欲しいとの要望」もなかったからだという。
さらに、証人がAさんに対し、ロケバスに戻るように促すしても、「嫌がるそぶり」などの違和感はなかったと振り返った。
そのうえ、前代未聞の犯行後も二人は雑談していたようだ。二人がロケバスから降車した後、隣に立っていた証人は、その会話を聞いていた。
「斉藤さんはAさんがロケ中に言っていた美味しいお店を教えてほしいと言っていました」
証人はロケ中もAさんと何度も会話していたが、どの場面でも違和感はなかったと繰り返し述べた。
◆裁判長は“違和感”を質問
検察側と弁護側の尋問が終わった後、裁判官が質問をはじめた。伊藤ゆう子裁判長は、これまでの尋問内容を踏まえて、このように疑問を呈した。「車内に異性がいる中で、服をたくし上げるようにピンマイクを取ることに少し違和感があるが、いつもお願いしていることなのですか?」(裁判長)
「ピンマイクを外すくらいのことであれば、体の向き次第では見えることはないので、お願いしました。大きく着替えるときは、男性の方と別にしています」(証人)
さらに、裁判長は「車内で着替える場所として区切られているか」と確認した。すると、証人はこのように振り返った。
「着替える場所として区切られていることはありません」

