◆今年のヴィクトリアマイルは“イン前有利”?

今年は3頭のG1馬を含む14頭の重賞ウイナーがそろった。純粋なマイラーもいれば、短距離路線を歩んできた馬、さらに中距離路線からマイルに転じてきた馬もいる。
激戦必至の一戦だが、実力以上に“過剰人気”となりそうなのが、エンブロイダリーとチェルヴィニアだ。いずれも3歳時に二冠牝馬に輝いており、実績ではワンツーを呼べる2頭である。
昨年の桜花賞と秋華賞を制したエンブロイダリーは、引き続きC.ルメール騎手とのコンビ。オークスは9着に敗れたが、明らかに距離が長かった。得意のマイル戦なら最も信頼できる1頭といえるだろう。
エンブロイダリーは前走・阪神牝馬Sで改めてその実力を示した。好スタートから先手を奪うと、最後までしっかりと脚を使い、後続を振り切ってゴールイン。4か月ぶりの実戦で重賞4勝目を飾った。
東京芝1600mはクイーンCを完勝した舞台でもあり、今回は間違いなく1番人気に支持されるだろう。それがエンブロイダリーの過剰人気を生むことになりそうだ。
◆エンブロイダリー過剰人気の可能性
今年のG1戦線を振り返ると、2~3着に伏兵が入り、“ヒモ荒れ”になることはあるが、1着馬に限るとほぼ人気馬が勝利している。今年初戦のフェブラリーSこそ勝利したのは2番人気のコスタノヴァだったが、高松宮記念以降は1番人気の馬が6連勝中である。先週のNHKマイルCでは不思議な現象も起こった。勝ったロデオドライブは、締め切り直前まで3番人気だったにもかかわらず、レース後に1番人気だったことが判明。これに驚いたファンも少なくなかったはずだ。
この流れを受けて、今週もとりあえず1番人気の馬を買っておけばいいというファンもいるはず。つまり実力以上に支持される確率が高い。
さらにエンブロイダリーは、ある程度、前に行くことが予想されるため、他馬から見れば格好の目標になり得る。マークもよりきつくなる分、府中の長い直線で息が持たない可能性も考えておきたい。

