申請前に知っておきたい、待期3日と医師の証明
制度を利用する上で間違いやすいポイントが、支給が始まるまでのタイミングです。
先ほど触れた「待期3日間」は、連続して仕事を休んでいる状態を指します。例えば、2日休んで3日目に出勤すると、待期期間の条件を満たしません。4日目から初めて支給対象となることを覚えておきましょう。
また、傷病手当金は過去の休業期間に対して申請する仕組みです。例えば「5月1日から5月31日まで休みました」という結果に対して、6月以降に申請書を提出します。この申請書には、本人記入欄、事業主(会社)記入欄に加えて、医師による「療養のため働けなかったこと」を証明する記入が必要です。
そのため、休んでいる間も必要に応じて通院し、医師に労務不能の状態であることを継続して確認してもらうことが大切です。診察を受けていない期間については医師が証明を書くことができないため、結果として手当金を受け取れなくなる可能性があります。
退職前に確認したい、休職と退職で変わること
【画像出典元】「patpitchaya/Shutterstock.com」
不調を感じた時に「辞めてしまえば楽になれる」と考えるのは自然な心理ですが、休職と退職では、その後の状況に大きな違いが生じます。
まず、社会保険料の負担です。休職中も会社員であることに変わりはないため、健康保険料や厚生年金保険料の支払いは継続します。給与がゼロでも社会保険料の自己負担分は発生するため、会社から請求が来る、あるいは傷病手当金から相殺されることになります。一方、退職すると健康保険は任意継続か国民健康保険へ切り替わり、年金も国民年金への切り替え手続きが必要になります。
次に、心理的なハードルです。一度退職してしまうと、体調が回復した後にまたゼロから就職活動を始めなければなりません。休職であれば、会社との繋がりを維持でき、産業医などのサポートも受けられます。また、段階的に仕事に戻るリハビリ出勤などの制度を利用できる可能性もあります。