◆見えてきたのは“忙しさ”ではなく行動の優先順位
しかし、本人と話す機会をもったことで、北本さんたちの見方は変わった。「私たちが思っていたのと違って、“できない”というよりは“すぐにやらない”という印象でした」
ナースコールが鳴っても、一度止めるだけで訪室しない。患者からの問い合わせにも、「後で返事します」と伝えたまま、その場を離れることがあった。看護の現場では、予定通りに業務が進むとは限らない。患者の状態に応じて優先順位を判断し、その場で動くことが求められる。
「ベテランでもすべてを予定通りにこなすことはできません。だからこそ、“今どう動くか”が大事なんです。その感覚が合わなかったんだと思います」
新人は約1ヶ月で部署異動となり、その後まもなく退職したという。
「この経験で、業務の教え方だけではなく、その人が仕事をどう捉えているかを早い段階で把握するのも大切だと感じました」
<取材・文/chimi86>
【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

