◆取り返しがつかない、妨害運転罪の代償
そして忘れてはならないのが、悪質なケースに適用される「妨害運転罪」。エピソード2の運転手のように、対向車線にはみ出してまであおる行為は、最終的に最も重い処分——一発で免許取消(欠格期間2年)、3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が下される可能性があります。畑に突っ込んだ車のバンパー以上に、修復が難しいのは「失った免許」と「失った時間」かもしれません。——なんて、つい数字や罰則の話ばかりしてしまいましたが、車の運転って本当は、もっと楽しくて自由なもののはず。家族とのドライブ、友人との遠出、ひとりで聴く好きな音楽。窓を開けて感じる季節の風や、目的地に着いたときの「やっと着いた〜」のひと声。そんな何気ない時間こそが、ハンドルを握る本当のごほうびだったりします。
この記事を読んだ皆さんが、明日のハンドルを握るとき、もし前の車にちょっとイラッとしたら、お気に入りの曲のボリュームをひとつ上げる、くらいでやり過ごしてもらえたら。そんな小さなきっかけのお手伝いができたなら、こんなに嬉しいことはありません。
いつか「あおり運転」という言葉そのものがニュースから消える、そんな穏やかな道路が当たり前になる日がきますように。
<取材・文/chimi86 再構成/日刊SPA!編集部> (参考:警察庁「自動車等が自転車等の右側を通過する場合の通行方法」、会津若松市「自転車等の安全を確保するための規定が創設されました」ほか)
【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

