地植えにするメリット

アジサイを地植えにすると、鉢植えより根を広く張ることができ、株が大きく育ちやすくなります。水切れのリスクも鉢植えより少なくなり、毎年の庭の景色として楽しめるようになります。
特にKAMOセレクションや暁光園のように、花形や色に個性のあるアジサイは、庭の中でフォーカルポイントになります。半日陰の庭、玄関アプローチ、落葉樹の足元、建物の北側や東側など、夏の強い西日を避けられる場所に植えると、花や葉が傷みにくくなります。
一方で、地植えにすると株は鉢花のときより大きく育ち、花色も土の影響を受けやすくなります。買ったときとまったく同じコンパクトな姿や色を毎年再現するのは難しい場合もあります。そこを「違ってしまった」と捉えるのではなく、庭で育つ植物としての変化を楽しむことが、アジサイ栽培の醍醐味です。
近年はアジサイの観光名所も数多いので、そうした場所に地植えのアジサイの姿を見に行くのも庭での育て方の参考になるでしょう。
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アジサイは、土壌の酸度やアルミニウムの吸収によって花色が変わることがあります。一般に、酸性土壌では青みが出やすく、アルカリ性寄りではピンク系に傾きやすいとされます。
そのため、買ったときはブルーだった花が、庭に植えた翌年にピンクっぽく咲くこともあります。これは枯れたわけでも、品種が変わったわけでもありません。土の性質や肥料、水質などの影響を受けているのです。
青をきれいに出したい場合は、アジサイ用の青花肥料や酸性寄りの用土を使う方法があります。ピンクを楽しみたい場合は、赤花用の肥料を使うとよいでしょう。ただし、品種によって色の出方には差があり、すべてを思い通りにコントロールできるわけではありません。むしろ、毎年少しずつ変わる表情を楽しむのも、アジサイの魅力です。
剪定で失敗しないために
アジサイでよくある失敗が、剪定の時期です。多くのアジサイは、夏から秋にかけて翌年の花芽をつくります。そのため、秋以降に深く切ってしまうと、翌年咲くはずだった花芽を落としてしまうことがあります。
基本は、花後なるべく早めに剪定すること。目安は、花が咲き終わったら、2節目の充実した芽の2cm上で切ります。樹高が高くなっているアジサイなら、3~4芽下でもいいでしょう。アジサイが大きく育ってきたら、「休眠期の剪定」も行います。必ずしなければいけない剪定ではありませんが、葉を落とした冬に枯れ枝や混み合った枝を整理すると、すっきりした姿になり、風通しもよくなります。
名品アジサイは、買って終わりではなく育てて楽しむ花

KAMOセレクションや暁光園のアジサイは、店頭で見た瞬間の美しさだけでなく、育てる時間の中で表情を変えていく楽しさがあります。鉢花として玄関やテラスを飾り、花後は庭へ。翌年、少し違う色で咲いたり、株が大きくなって庭の景色になったりする。その変化こそ、アジサイを育てる魅力です。
協力/エム・アンド・ビー・フローラ
Credit 文&写真(クレジット記載以外) / 3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
