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「景気はちっとも良くないぞ!」政府の〈景気回復宣言〉に激怒した中小企業社長もいたが…「景気変動」の正しい理解の重要性【経済評論家が解説】

「景気はちっとも良くないぞ!」政府の〈景気回復宣言〉に激怒した中小企業社長もいたが…「景気変動」の正しい理解の重要性【経済評論家が解説】

景気回復宣言は水準ではなく方向

世の中の人は、景気が良いか悪いか、という水準を重視しますが、景気のプロたちは方向を重視しますので、注意が必要です。

政府が「景気回復宣言」を出すことがありますが、それを聞いた中小企業の社長が激怒したのを見たことがあります。「政府は何もわかってない。景気は少しも良くないし、俺の会社は大赤字だ」と言うのです。中小企業の社長にとっては景気の水準が低いことが問題なのでしょうが、政府は「景気の方向が下向きから上向きに変わった」ということを宣言しただけなのです。「景気の方向が上向きになったから、しばらくすれば景気は良くなり、中小企業も黒字になるでしょう」と言っているだけなのです。なんといっても、景気の方向が変わった宣言が出るのは、景気が一番悪かった日の翌日(実際にはもう少し後)なのですから。

景気循環は高齢化で縮小

景気については、景気の波が高齢化で小さくなっているという認識も重要です。高齢者の収入は年金中心なので、高齢者の消費は景気と無関係です。ということは、高齢者向けの仕事をしている若者の収入も消費も景気と無関係だということです。極端な話、若者が全員で高齢者の介護をしている国では景気変動はほとんど無いでしょう。それに少しずつ近づいているわけですね。

筆者は引退する年齢ですので「景気予想屋」の仕事が減っても悲しくありませんが、後輩たちが可哀想だ、と思います。仕方のないことですが。

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