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健康・経済・孤独…「老後の3K」不安にどう備える?データで読み解く「おひとりさま」と「おふたりさま」の生活費【FPが解説】

健康・経済・孤独…「老後の3K」不安にどう備える?データで読み解く「おひとりさま」と「おふたりさま」の生活費【FPが解説】

「おふたりさま」の老後が心強いワケ

一口に「老後」といっても、初期と終期では状況が大きく異なります。多くの方は子どもたちが独立した後、パートナーと「おふたりさま」の期間を長く過ごします。近年、熟年離婚が増えているため、子どもの独立後は「おひとりさま」という暮らしの選択をする方もいます。生涯独身を貫く方や、パートナーと死別して、「おひとりさま」で過ごす方も多いでしょう。

自分の意思で選択できないこともありますが、老後をひとりで暮らすか、ふたりで暮らすかによって、「お金との付き合い方」は大きく異なります。

たとえば、おひとりさまは気楽かつ自由にお金を使えますが、相談したり支えあったりできない不安もあります。ひとたび病気や要介護状態に陥ってしまうと、お金が存分にあれば業者にサポートを頼めますが、余裕がなければ離れて暮らす家族や親類に頼るか、ひとりで頑張り続けるしかありません。

孤独であることの寂しさを紛らわせるため、スポーツジムや何らかの会合に参加して交流を求める高齢者が増えています。これも、利用料や参加費、交際費などを払う余力がなければ、我慢することになります。充実した老後を過ごせるかどうかは、お金があるかないかに大きく左右されやすいというのは、「残酷な真実」と言わざるを得ません。

一方、おふたりさまの場合、良くも悪くも互いの価値観を長く共有しているため、お金の問題について話すときの安心感があります。日々の食事や暮らしにかかるお金をどう工面していくのか、旅行や大きな買い物などを、どういうタイミングにどれくらいの予算でやるのか。

一般的に、老後はこうした相談ごとが現役時代より増えていきます。おふたりさまは、暮らし方をひとりで好き勝手に決められない煩わしさがある反面、消費や節約などの「共同作業」による楽しみや成果を倍増させられます。

ふたりでバランスよくお金を使っていけば、それほど余裕がない暮らしであっても、充実した老後を長続きさせられる可能性が高まるのです。

データで見る「ふたり暮らし」の優位性…おふたりさまの生活コストは2倍ではない

生活コストの視点で単純比較すると、おふたりさまの優位性は明らかです。ふたり暮らしの場合、生活費などにかかる「消費支出」が2倍になるというわけではないからです。この点については、長い間、ふたり暮らしをしている夫婦の方などは、身をもって実感済みだと思います。

総務省の「家計調査」(2025年)の数字で具体的に比較してみましょう。65歳以上無職の単身世帯の消費支出が月14万8445円であるのに対して、夫婦世帯は月26万3979円。単純に単身の2倍になるわけではなく、1.8倍未満にとどまっています(図②参照)。

[図表2]65歳以上無職の単身世帯と夫婦世帯の消費支出の比較

また、図③の表は、消費支出の内訳を踏み込んで比較したものです。住居費や水道光熱費などが大幅に抑えられるため、ふたりで暮らせば意識的に節約しなくても、毎月3万3000円ほどの支出削減(コスパ分)になるという見方ができます。

[図表3]夫婦世帯と単身世帯の消費支出の内訳

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