
庭木やバラの葉裏に、白い綿のようなものがついている。近づいたらピョンと跳ねた! 「なんじゃこりゃ?!」という経験はありませんか? 正体は近年、関東地方以西を中心に確認が広がっている外来昆虫「チュウゴクアミガサハゴロモ」。聞き慣れない名前ですが、バラや庭木、果樹、チャノキなど幅広い植物につく可能性があり、発生への注意喚起も行われています。とはいえ、庭で1匹見つけたからといって、すぐに植物が枯れるわけではありません。この記事では、チュウゴクアミガサハゴロモの特徴、生活スタイル、植物への影響、家庭の庭でできる対処法を解説します。
チュウゴクアミガサハゴロモとは?
チュウゴクアミガサハゴロモは、中国原産とされる外来昆虫です。分類上は、カメムシ目ハゴロモ科の仲間。

成虫は茶褐色から鉄さび色の翅を持ち、その姿は一見、小さな蛾のようにも見えますが、チョウや蛾の仲間ではありません。植物の汁を吸う針状の口を持つ、カメムシ目の昆虫で、セミ、アブラムシ、ヨコバイ、ウンカ、カイガラムシなどと同じグループに入ります。
一方、幼虫は成虫とはまったく違う姿をしています。体から白いロウ状物質を分泌し、腹部の先に放射状、またはクジャクの尾羽のように広げるため、白い綿毛のように見えます。

一見すると、ゴミか綿毛のように見えますが、バラや庭木で「白いフワフワした虫」を見つけた場合、カイガラムシや病気ではなく、チュウゴクアミガサハゴロモの幼虫である可能性があります。
チュウゴクアミガサハゴロモは日本ではいつ頃から見られるようになった?
日本では2015年に大阪府で初めて確認され、その後、関東地方以西を中心に分布が広がっています。埼玉県でも発生が確認され、2025年には県内全域で成虫の発生と産卵加害が確認されたとして、注意喚起が行われました。
この虫が広がる要因として考えられているのは、成虫や幼虫の移動だけではありません。成虫の飛翔能力は高くなく、飛んでいって広がるというより、むしろ枝の中に産み込まれた卵のある苗木や植木類が、人の手によって運ばれ、広がるリスクの方が指摘されています。
