円安で海外需要も拡大…訪日客が注目する日本の中古市場
リユース市場で注目されているのが、インバウンド需要だ。円安を背景に、日本の中古ブランド市場には海外観光客が押し寄せている。人気が高いのは、ロレックスやエルメス、ルイ・ヴィトンといった人気ブランドのバッグや、高級ジュエリー、カメラなどだ。
東京商工リサーチは、「日本の中古品は品質が高く、自国より安価に購入できるケースもあることから、訪日需要を押し上げる要因になっている」と分析する。
かつて訪日外国人の“爆買い”といえば、新品家電や化粧品が中心だった。しかし現在は、「日本で中古ブランド品を購入する」こと自体が訪日目的の1つになりつつある。
リユース市場は、国内の節約需要だけでなく、海外の高所得層の需要も取り込み始めている。
売上は伸びても、中小には厳しい現実
専門紙のリユース経済新聞によると、2010年代前半には1.5兆円だった市場規模は、23年に3兆円を超え、30年には4兆円に達すると見込まれているという。
市場全体は拡大している一方で、すべての事業者が恩恵を受けているわけではない。リユース業界では、売上高5億円未満の企業が約7割を占める。特に売上高1億円未満は97社で、全体の約4割に達しており、小規模事業者が多い業界構造が浮かび上がる。
一方、売上高100億円以上の企業は15社と、4期前の7社から2倍以上に増加した。
東京商工リサーチは、「資金力が事業拡大に直結するだけに、大手業者と中小業者の格差はさらに広がり、リユース業界では淘汰が一段と進む可能性がある」と指摘する。
中小企業では、高価買取競争や人件費上昇、店舗維持費の増加、EC対応コスト、広告宣伝費負担などが経営を圧迫している。
東京商工リサーチによると、2025年のリユース業の休廃業・解散件数は122件となり、前年比29.7%増で過去10年最多となった。倒産件数も前年を上回っている。
市場が伸びる一方で、競争も激化しており、大手への集中が進む造構も鮮明になっている。
