◆“待った”をかける救世主の登場で形勢逆転!?
執拗な威嚇を続けるジャージ中年。この状況から逃れるためには強引にでも車を発進させるしかない、そんな考えも脳裏に浮かんだそうだが……。「だけどそんなことをしたら、この男が僕の車にわざとぶつかって、さらに事態が悪化するかもしれないし。そういう思考がグルグルと頭を巡っていましたね」
ツバサさんがもう詰んだと絶望していたそのとき、“待った”をかける救世主が現れたという。
「たまたま居合わせたコンビニの男性客がジャージ中年の背後に立っていたんです。その男性は身長が190cm近くあり、胸板が分厚くて腕も太い大柄マッチョ。170cmそこそこのジャージ中年を上から見下ろす格好になっていました」
その構図はまるで、キャンキャンと吠えていたチワワが、ドーベルマンに睨まれたようなものだったそうだ。
◆逃げるようにセダンへ乗り込んで去って行った
「男性客が『どうしました?』と、低く野太い冷静な声で尋ねてくれました。それだけで、あれほど威勢よく喚き散らしていたジャージ中年の肩が、目に見えてビクッと跳ねたんです。そこからはもう、面白いくらい狼狽しはじめて(笑)」さらに店員もスマホを耳にあてて、どこかに電話をかけながら駆け付けてくれたという。
「店員さんの『あ、もしもし警察ですか?』という声が聞こえて、ジャージ中年はさらに委縮していた感じでしたね。圧倒的な体格差のある男性客、そして店員さんが発した『警察』というパワーワード。
『殴られたいのか!?』と息巻いていた男の口数は急激に減り、明らかにうろたえていました。それで、男は精一杯の虚勢だったのか、『……チッ』と舌打ちだけ残して、逃げるようにセダンへ乗り込んで猛スピードで去って行ったんです」
余談だが、中年ヤンキーが去った後に男性客や店員にお礼を伝えたところ、実は店員のスマホはどこにも繋がっておらず、“警察に電話しているフリ”という機転を利かせてくれていたそうだ。

