◆弱そうな相手にしかイキがれないダサい精神性
閑静な住宅街で時代錯誤な絶滅危惧種“平成ヤンキー”とエンカウント――最後にツバサさんは当時をこう振り返る。「もしマッチョなお客さんと店員さんが助けに来てくれなければ、ジャージ中年とまた遭遇するのが怖くて二度とあのコンビニを利用できなかったと思います。それどころかあの道も通れなくなるほどトラウマになっていたかもしれません。あのとき誰も助けに入ってくれなかったらと考えるとゾッとします。
でも今思い出しても、あのジャージ中年のマッチョさんが現れた瞬間や、店員さんの『警察』という言葉を聞いたときの狼狽っぷりは忘れられませんね。めちゃくちゃ笑えます(笑)。けっきょく自分より弱そうな相手にしかイキがれないダサい人間だったってことでしょうね」
コンビニ駐車場で先に停まっていた車を気遣ったつもりが、その配慮が不運にも裏目に出てしまったツバサさん。中年ヤンキーの歪んだ自尊心を逆なでしてしまうという、なんとも奇妙な“難癖”エピソードであった。
(取材・文=逢ヶ瀬十吾/A4studio)
【逢ヶ瀬十吾】
編集プロダクションA4studio(エーヨンスタジオ)所属のライター。興味のあるジャンルは映画・ドラマ・舞台などエンタメ系全般について。美味しい料理店を発掘することが趣味。

