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「自分が恥ずかしくなった」“43歳おじさん芸人”が行政書士資格を取得したワケ…人生を変えた先輩芸人との遭遇

「自分が恥ずかしくなった」“43歳おじさん芸人”が行政書士資格を取得したワケ…人生を変えた先輩芸人との遭遇

『MXグランプリ~異端芸人決定戦~』は、2026年に第2回大会の開催が決定し、再び注目を集めている。その記念すべき初代チャンピオンに輝いたのが、地下アイドルキャラ「いけあず」として強烈なインパクトを放った池城どんぐしさん(43歳)だ。

池城どんぐしさん
池城どんぐしさん(43歳)
 一方で、国家資格である行政書士資格をもち、平日は行政書士事務所に週5日勤務し、実務には黙々と向き合っている。今回は、行政書士としての仕事と芸人としての表現活動、そのふたつをどう両立させているのか、そのリアルな日常に迫った。

◆行政書士事務所では寡黙…“いけあず”とは真逆の素顔

——行政書士事務所ではどのような仕事をされていますか?

池城どんぐし(以下、どんぐし):
車庫証明に関する手続きを中心に、お客様のかわりに自動車の登録や名義変更などを行っています。もともとは書類作成や、お客さんや役所への電話対応といった内勤が多かったのですが、最近は警察署や運輸支局へ書類を届ける外回りが中心です。決まった時間に席を離れられない内勤と違い、外回りは自分で段取りを組めるぶん、芸人として急なオーディションが入ってもスケジュールを調整しやすいんですよね。

——1日の流れを教えてください。

どんぐし:
基本的には平日は週5日、9時から16時まで行政書士事務所でアルバイトをして、仕事終わりはカフェでネタ作りをしていますね。事務所の稽古場が借りられた日は、そこでネタの練習。ライブがある日は夕方から出演する、という感じです。

——芸人としての活動頻度は?

どんぐし:
ライブは月2回ほどで、事務所ライブと友人主催のライブにそれぞれ1回ずつ出ることが多いです。あとはオーディションが月1回くらい。本来なら「ほかにYouTubeとかもやってます」とか言えればいいんですが、まだ始められてなくて。

池城どんぐしさん
インタビューに答える池城どんぐしさん
——芸風はかなり“異端”ですが、職場ではどんなキャラクターなのでしょうか? 『MXグランプリ』出演時の職場の皆さんの応援コメントを見ると、真面目な仕事ぶりで信頼も厚い印象を受けました。

どんぐし:
すごく寡黙で、黙々と仕事に取り組んでますね。業務は確実に遂行したいタイプで、わからないことは先になくしておきたいんです。そのほうがラクですし、何か聞かれたときも、先に勉強しておいてすぐ答えられたほうがいいので。

そういう性格なので、前職のコールセンターでもリーダーが辞めたときに役職を引き継ぐことになったりしました。今の職場でも、やることをきちんとやっているからか、変なイジりをされることもなく穏やかに過ごせています。『MXグランプリ』でネタを見た人からは、「池城さん、かわいかったです」といっていただける、あたたかい雰囲気ですね。

◆子連れの先輩芸人との遭遇で“闇の夜勤生活”から脱却を決意

——行政書士資格はいつ取得されたのでしょうか?

どんぐし:
2022年1月ですね。当時はコールセンターの夜勤をしていて、38歳には体力的にも厳しくなってきて、売れなかったときにほかに仕事を探すのも厳しいなと不安になってきている状態だったんです。芸人を続けるためにも、昼の安定した仕事に切り替えたいと思ったんです。

——当時、芸人として「このまま続けていけば売れるかもしれない」という手応えはありましたか? それとも、どこかで限界も感じ始めていましたか。

どんぐし:
そうですね。2014年にコンビ解散するまでは、事務所のピラミッドライブの一番上を行き来したり、「おもしろ荘」のオーディションにも残ったりして、そのときは先々で売れるかもと思っていました。

けれど解散してからは、“土の中のモグラ人間”状態で。事務所の後輩にも僕のことを知らない人がいたり、芸人界隈での知名度がなさすぎて地下ライブにも呼ばれない状況で、芸人としての活動といえば友達のライブに出るくらいでした。

それでも、舞台に出て自分が面白いと思っていることをやって笑ってもらえるうれしさや、芸人とつるんでいる時間の楽しさは代えがたくて。正直、売れることよりも、続けること自体が目的になっていた時期かもしれないですね。

池城どんぐしさん
約7年前の池城どんぐしさん
——そうした中で、不安から昼の仕事を意識するようになった、ということですか?

どんぐし:
それでも楽観的に過ごしていたんですよね。でも、夜勤明けに缶ビールを飲みながら、ご機嫌になって、「自分は今、最強かも」と思いながら歩いていると、正面から先輩芸人が来て。すごくきちんとした格好をしていて、奥さんとお子さんもいて。

「今日、保育園の入学式だったんだ」っていわれたときに、さっきまで最強と思ってた自分が恥ずかしくなってきて。「全然、最強じゃないかも。そっちの人生のほうが幸せかも」って現実に直面して。闇の生活ではなく、光の生活に憧れるようになったんですよね。


配信元: 日刊SPA!

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