◆歯ブラシが汚れると何が起きる?
歯ブラシが汚れたからといって、それだけでむし歯や歯周病になるわけではありません。しかし問題は、歯ブラシに細菌やカビが増殖した状態で毎日使用し続けることです。口の中にはもともと多くの細菌が存在していますが、不衛生な歯ブラシを使うことで細菌が毛先に残り続け、本来の清掃効果が発揮されない可能性があります。また、毛先が開いた歯ブラシでは汚れを十分に落とすことができません。その結果、歯垢(プラーク)が残りやすくなり、虫歯や歯肉炎、口臭の原因になることがあります。特に歯周病は初期症状が少なく、自覚がないまま進行することも珍しくありません。
歯ブラシは「口をきれいにする道具」です。その道具自体が不衛生になっていては、本来の役割を果たせなくなってしまうのです。
◆歯科医がすすめる正しい保管方法

①使用後は流水でしっかり洗う
歯磨き後の歯ブラシには、歯垢(プラーク)や唾液、食べかすが付着しています。軽くすすぐだけではなく、毛先の根元まで流水で十分に洗い流しましょう。
②しっかり水を切る
洗った後は数回振るだけでなく、指で軽く押さえて余分な水分を取り除くなど軽く水気を落とし、できるだけ乾燥しやすい状態にします。清潔なティッシュペーパーやタオルで軽く水気を吸い取るのも効果的です。歯ブラシに残った水分は細菌が繁殖しやすい環境をつくるため、水気はなるべく除去して乾燥させましょう。
③風通しの良い場所で乾燥させる
収納棚や引き出しの中ではなく、空気が流れる場所で保管しましょう。特に梅雨の時期は「乾かすこと」が最大のポイントです。
④家族の歯ブラシと接触させない
歯ブラシ同士が触れていると細菌が移るだけでなく、接触部分が乾きにくくなります。スタンドなどを利用し、1本ずつ離して保管しましょう。
⑤毛先が開いたら交換する
交換の目安は約1か月ですが、期間よりも毛先の状態が重要です。後ろから見て毛先が広がって見える場合は交換のサイン。毛先が開いた歯ブラシは清掃効率が大きく低下します。

