
◆100日連続配信でも月収はお小遣い程度
今やエンタメコンテンツのひとつであり、人気副業としても知られる“配信ビジネス”だが、その実態はけっして華やかなものばかりではない。多くのユーザーに親しまれ、コンスタントに収入を得られるのはほんの一握り。残りの配信者は、膨大な時間と気力を吸い取られ、副業とは名ばかりのお小遣い程度の収入しか得られないという。今年の春から配信アプリでVTuberデビューを果たした藍さん(仮名・30代)も、「まさか、これだけ大変なのに稼げないとは思わなかった」と、疲れ切った表情でこう明かす。
「所属している事務所の人から、『毎日、決まった時間に配信しないとファンが付かないし、売上も少ないよ』と言われたんで、もう4ヶ月ぐらいは休まずに配信を続けているんです。でも、月の収入は千円から二千円ぐらい。いちばん稼いだ月でも、五千円には届きませんでした」
◆やめたいのに、やめられない
藍さんによれば、本業の仕事を終え、家族の用事を済ませた夜10時か11時ごろから、毎日のように約2時間の配信を行っているという。それほどのハードスケジュールなら、自分のペースで休めばいいと思うが、そこにはなかなかやめられない心理が働いているようだ。「一度、配信の中で『最近、疲れ気味だから、明日休もうかな』って、しゃべったことがあるんです。すると、数少ないフォロワーの一人が、『毎日がんばるっていうから応援してたのに』ってコメントしてきて。もし休んだらフォロワーが離れて、ギフト(投げ銭)も無くなるんじゃないかって。こんなに続けてきたのに、収入が減るって考えると、なかなか休めないんです」
さらには、事務所に所属していることも、藍さんの大きな足かせになっていると話す。
「個人で配信するよりも、事務所に所属した方が取り分も増えて収入が多いと聞いたので所属を決めました。でも、新入りさんがデビューすると応援に駆けつけてコメントをしたり、先輩の記念配信があれば、身銭を切ってギフトを送らないといけない空気もあるし……。そういう些細なことも負担になっていますね」

