◆高齢男性は激昂。親切心を仇で返すふるまい
「いきなり顔を真っ赤にして『何言ってるんだ! そんなわけないだろ!』と激昂されたんです。追突しそうになって危険だったと事実を伝えても、『俺が何年車運転してると思っているんだ! 図に乗るなよこの野郎!』とこちらを指差して怒鳴り散らされました」聞く耳を一切持たないどころか、完全な被害妄想に囚われている様子だった。
「これはダメだと思い、『そうですか、失礼しました』とウィンドウを閉めて、会話を打ち切ることにしました。それでも老人の怒りは収まらなかったらしく、信号が青に変わる直前に、猛スピードで急発進していきました。こっちを挑発するかのような暴走ぶりでした」
関わり合いたくもないと割り切りながら、きっちり青に変わってから車を走らせた遠野さん。だが数分後、再び例の老人の車と遭遇することになる。
「道路の左端にパトカーが停まっていて、その前方には猛スピードで走り去った例の老人の車がありました。捕まったのは速度超過のためか、整備不良のためかはわかりませんが……。車外に引っ張り出された老人は、若い警察官にも怒鳴り散らしているようでした」
自分本位なルールで行動し、注意すると他者を攻撃する、正論や親切心も伝わらない人々。このような他者への想像力を著しく欠いた人間とは、遭遇したくないものである。
<TEXT/和泉太郎>
【和泉太郎】
込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め

