
◆髪を触られるとつい……この現象に名前を付けたい
——『死神バーバー』では美容師の佐伯美帆を演じています。仕事は頑張っているのに空回りしている、そんな印象の女性ですが、最初に台本を読んだ時の率直な感想を教えてください。
桜井:人間関係がうまくいっていないんですよね。職場でも、彼氏に対しても、親に対しても。人生でちょっとくすぶっているところがあって。でも、人間関係をうまくする方法を実は彼女は知っているはずで。知っていてもできない、素直になれないところだったり、自分の弱さを周りに見せたくないということで強がっている女の子、という印象がありました。

桜井:そうですね。日頃からヘアメイクさんにはお世話になっています。劇中でもありますけど、髪を触られているとつい話しちゃうんですよね。すごくプライベートなことも話したくなっちゃう。あれは何なんでしょう。この現象に名前を付けられそう(笑)。美帆も、そういう空気を醸し出しているのだと思います。同僚たちとはちょっと違う、お客さんに向ける顔がある人なのだと思います。
◆「あなたが帰ってくる時は、何かあった時だから」
——今回演じられた「美帆」は周囲には弱さを見せられない部分があります。ご自身と重なるものはありましたか?桜井:私、親に対してちょっとカッコつけちゃうところがあって。心配かけたくなかったりして、仕事のことに限らず、悩んでいることもあまり言わないんです。美保純さんが演じてくださったお母さんとの距離感も含めて、うちの家族の距離感と似ているかなって。うちの母は、私があまり困っていることを喋らなくても「あなたが帰ってくる時は、何かあった時だから」と言って、話を聞いてくれたりします。
——桜井さんといえば、お母さんの卵焼きが大好きだと昔からお話されてきました。ご家族で仲がいい印象ですが、何でも話すわけではないと。
桜井:仲はいいんですよ。家族で旅行に行ったりもしますが、何でもかんでも話すわけじゃない。というか、心配かけたくない、というのが正直なところです。

