◆「自分の言葉」を持つ人たちへの憧れ

桜井:エッセイが好きなんです。特に大久保佳代子さんと、ヒコロヒーさんと、シソンヌのじろうさん。3人とも、もともと好きな芸人さんで、みなさんエッセイを出されていて読んでいるんですけど、この3人に共通して言えるのが「自分の言葉をちゃんと持って、日常をエンタメにしている人たち」なんです。そういう方々に憧れています。芸人でありつつ、他のフィールドでもたくさん活躍されているし。どうしたらああなれるんでしょうね、答えが見つかりません(笑)。
——お三方とも独自の世界観を持ちながら、自分を客観視できていそうです。
桜井:そうですね。最近こうした取材の時に、自分の大事な作品を、ちゃんと自分の言葉で「こういうところを見てほしい、こういうところが魅力だと思っています」と伝えてこられただろうか、ということをすごく考えるんです。いろんなプロが関わって、ライターさんもそうだし、事務所の方がいろいろ調整してくださったりして、情報はちゃんと世に伝わっているはずなんですけど、自分の言葉の拙さみたいなのを痛感します。
◆一生役者をやっていくためにも、ちゃんと言葉と向き合いたい

桜井:以前は「まだ若いから」みたいなのが許されていた節があるけれど、30歳も見えてきて、そろそろちゃんと言葉を武器にして生きた方が、自分がなりたい役者であり人間に近づけるかなと。日本語って難しいですよね。些細なニュアンスで意味が変わる。俳優をやっているのに台本を読むのが少し苦手なところがあって。行間を読んだりとか。難しいけれど、一生やっていきたいと思うのであれば、やっぱり言葉とは向き合わないといけないと思っています。
——ご自身でもエッセイを書いてみたいとは。
桜井:思います。出してみたいです。あとラジオもやってみたいです。ラジオって、家事をしながら聞いたり、ひとりでご飯を食べながら聞いたりすると、誰かと食べているような気持ちになったりして、日常に寄り添ってくれるものだと思っていて。でも、ラジオもやっぱり言葉じゃないですか。だから本当に勉強したいんです。

