◆実は5回以降は防御率0.00…数字が示す今井復活への希望
それでも、数字を細かく見ていくと、今井の評価は少し変わる。今季のイニング別防御率を見ると、4回までは8.03と散々だが、5回以降は11回1/3を投げて無失点、防御率0.00。4回を投げ切ることができれば、その後は安定している傾向が見える。
サンプル数は多くないが、この落差は決して見逃せない。少なくとも「球威そのものが通用していない」という見方とは一致しない。試合の立ち上がりさえ改善することができれば、メジャーの強打者を抑え込み、試合を作る力は十分にある。直近の2試合連続2桁奪三振は、その可能性を示した結果でもあった。
今季の投球を改めて振り返っても、好不調の波が激しすぎるのが今井の最大の難点だ。しかし、見方を変えれば、好調時は相手打線を圧倒しているともいえるのではないか。
オールスターまで残された登板機会はおそらくあと2回。後半戦もローテーションを守り続けるのか、それとも球団に先発補強を決断させる存在になってしまうのか。この2試合が、今井のメジャー1年目を左右する分岐点になりそうだ。
文/八木遊(やぎ・ゆう)
【八木遊】
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。

