ミントの植え付け・植え替え

植え付けの注意点
地植えすると地下茎が旺盛に成長します。違う種類のミントを近くに植えると、根が伸びて混ざってしまいがちです。また放置すると至る所で繁殖し、持て余してしまうことが多いです。そのため植えてはいけない植物などといわれます。繁茂するのを防ぐには、仕切り用の板で株の周囲を囲うのがおすすめです。広範囲に覆う場合は、購入しやすい価格で入手できる水田用のあぜ板が便利です。
植え付け
植え付けは、生育期の4月から10月にいつでも行えます。腐葉土や堆肥などの有機物と肥料をすき込み、株間は30cmあけて植えます。夏に植え付けた場合は、根付くまで水を十分与えるようにしてください。
植え替え・改植
地下茎の成長が旺盛なので、すぐ根詰まりします。地植えでは土壌の劣化が激しく、質のよい葉を収穫するには毎年植え替えたほうがよいでしょう。特にスペアミントやペパーミントは、改植は重要な作業です。
夏を避けた生育期の4~6月、9月中旬~10月が植え替えの適期です。鉢植えやプランターでは1年に1回、地植えした場合は1~2年に1回掘り上げ、株分けしてから植えなおしてください。
用土
草花に広く使える一般的な培養土が気軽に利用できます。または赤玉土小粒6:腐葉土4を混ぜた用土などを使います。
ミントの育て方・日常の手入れ

水やり
乾燥を嫌うので、やや多めの水やりが適します。春と秋は、鉢植えやプランターの表土が乾いたら水やりします。夏の晴れた日は毎日水やりするほか、乾燥が激しい場合は朝夕2回水やりをしてください。秋も枝葉がよく茂っている場合は、毎日水やりしたほうがよいでしょう。
地植えした場合は、夏に土壌が乾いたらたっぷり水やりしてください。
肥料
窒素肥料が多いと、香りが弱くなります。骨粉入り油粕や3要素が等量の緩効性化成肥料などを、春の3~4月に与えます。
病害虫
病害虫の発生は、比較的少ないです。ただし梅雨の時期に風通しが悪いと、葉に茶色い斑点ができるさび病が発生します。さび病が発生したら広がるので、株は処分してください。風通しよく育てることで、発生を防ぐことができます。
ベランダなどの乾燥しがちな場所では、ハダニが発生することがあります。夏の乾燥時などはこまめに葉水を与えると、発生を防げます。
ミントの作業

剪定・切り戻し
草丈が伸びて下葉が落ちてきたら、半分から1/3程度残して切り戻します。また梅雨前に収穫を兼ねて切り戻すのがおすすめです。風通しや日当たりのよくない場所では、地際から切るとよいでしょう。風通しが非常によくなり、さび病の発生を防ぐことができます。
開花後も地際付近まで切り戻すと、柔らかい新芽が伸びてきます。強い寒さに当たると葉や茎は枯れますが、春に新芽が成長を始める前に枯れた部分を切ってください。
収穫
若い葉や茎を収穫して利用します。春から秋まで随時収穫しますが、5月から7月頃が最もよい状態で収穫できます。乾燥して保存する場合は、株元から切って風通しのよい場所などで吊るして乾燥させます。
増やし方

水挿しで簡単に発根します。発根したら、下葉を少しとってから植え付けるとスムーズに活着しやすいです。
ミントの栽培ポイント

- 植えは株の周りを仕切って植えるとよい
- 根の発達が旺盛なので、1~2年おきに株分けする
- 乾燥と多肥に注意
- 梅雨時は風通しよくする
- よく生育させるには、毎年植え替える
ポイントを把握して育てれば、ミントは栽培しやすいハーブです。枝葉が盛んに伸び、たくさん増やすのも簡単で、育てる楽しさを感じることができます。冬に室内で小鉢を観葉植物として育てるのもおすすめです。冬にミントのみずみずしい緑色が映え、香りも楽しめます。冬の間は水挿しでもよく育ちます。さまざまに利用できるミントは、栽培すれば重宝することでしょう。庭やベランダなどでミントを育てて、緑のある暮らしを楽しんでください。
Credit 文 / 小川恭弘 - 園芸研究家 -
おがわ・やすひろ/1988年、東京農業大学農学部農学科卒業。千葉県館山市の植物園「南房パラダイス」にて観葉植物、熱帯花木、熱帯果樹、多肉植物、ランなど温室植物全般と花壇や戸外植物の育成管理のほか、園全体のマネジメントなどの業務に18年携わる。現在フリーランスとして活動。著書に『わかりやすい観葉植物』(大泉書店)、『ハイビスカス』(NHK出版)がある。