手元にお金がなくても欲しい洋服がすぐ買える、商品が届いてから支払えるから安心。そんな手軽さから、若い世代で後払い決済(BNPL)の利用が広がっています。
後払い決済とは、商品を購入した後に、コンビニや銀行振込などで代金を支払える決済方法のことです。クレジットカードを持っていない学生や若年層でも気軽に利用できることから、ファッションECサイトを中心に急速に普及しています。一見するとクレジットカードと似ていますが、実は仕組みやルールが異なる部分があります。
今回ご相談をくださった方は、便利さからつい後払いサービスを利用し過ぎ、督促状が届いてしまったとのこと。同じように「ブラックリストに載ってしまうのでは?」「将来ローンが組めなくなったらどうしよう」と、不安を抱えていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。
後払いサービスをめぐっては、NHK「クローズアップ現代」でも特集が組まれるなど、若い世代を中心としたトラブルの増加が社会問題として注目されています。今回はご質問の「ブラックリスト」やローンへの影響にお答えしつつ、知っておいて欲しい後払いサービスのデメリットをお伝えします。
後払いサービスを利用し過ぎて払えなくなった!10代女性からのご相談
後払いサービスが便利なので、洋服の購入などにどんどん利用していたら、支払いができなくなり、督促状が来てしまいました。こうなると、これからいわゆる「ブラックリスト」に載ってしまい、クレジットカードが作れなくなったり、今後ローンを組む際に影響が出てきたりするのでしょうか?
一括払いか分割払いかで影響は異なる
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結論から申し上げると、利用しているサービスや支払い方法によっては「ブラックリスト」に載ります。
なお、「ブラックリスト」という呼び名はよく使われますが、実際にはそのような名簿が存在するわけではなく、正確には信用情報機関(CIC・JICCなど)に「事故情報(異動情報)」として登録されることを指します。今回はわかりやすさを重視して、一般的な「ブラックリスト」という表現も併用してご説明します。
まず、後払いサービスで支払いが遅延した際の影響は、一括払いか分割払いかによって大きく異なります。
「翌月一括払い」のみを提供するサービスなどでは、CICやJICCといった主要な信用情報機関には登録されないケースが多数です。一方、近年普及している「3回払い」などの分割払いや定額払いができる後払いサービスでは、信用情報機関に加盟しているケースが増えてきました。
たとえばPaidyは「3・6回あと払い」に対応しており、割賦(かっぷ)販売法上の包括信用購入あっせん業・個別信用購入あっせん業の登録を受けて、信用情報機関に加盟しています。(国民生活センター「多様化・重層化するキャッシュレス決済第12回 後払い決済(BNPL))
メルペイの「スマート払い」(定額)も定額払い契約者については、清算期限を過ぎた場合にCICなどの信用情報機関へ延滞情報が提供されることが公式に案内されています。
これらのサービスで支払いを長期間(一般的には61日以上、または3か月以上などが目安)滞納すると事故情報として登録され(いわゆるブラックリスト入り)、将来クレジットカードが作れなくなったり、住宅や車のローンが組めなくなったりするなど、直接的な影響が出ます。
ただし、事故情報登録の基準はサービスごとに異なるため、ご自身が利用しているサービスの規約を一度確認しておくことをおすすめします。「後払いだからブラックリストには載らない」というのは誤解なので、十分に注意が必要です。
また、CICなどの主要な信用情報機関に登録されないサービスであっても、滞納しても問題ないということでは決してありません。後払い決済事業者の間では延滞情報を共有する独自の仕組みがあり、ある後払いサービスで滞納すると、別の後払いサービスの審査に通らなくなる可能性があります。そのほかにも後払いサービスならではの怖さがあるので、しっかり理解しておきましょう。