
取引先と食事をした際など、領収書をもらい忘れることもあるでしょう。しかし、そのまま経費化を諦めると「年間数十万円」の損失になるケースもあります。実は、領収書がない状態でも適切な記録や裏付け書類を保管していれば、合法的に経費として認められる方法が存在します。本記事では、税理士法人グランサーズ共同代表の黒瀧泰介氏が、領収書なしでも経費にする具体的な方法と絶対にやってはいけないNG行為について解説します。
領収書のもらい忘れで「年間数十万円」損している可能性も
取引先との飲み会で割り勘をした際に領収書をもらい忘れたことはありませんか? また、自動販売機での飲み物の購入や結婚式のご祝儀、葬式の香典など、そもそも領収書が出ない支払いも世の中には存在します。
「まあいいか」と経費にするのを諦めてしまう方も多いですが、これは非常にもったいない行為です。
仮に1回5,000円の支払いを月2回経費にしそびれると年間12万円になり、法人税率を約30%とすると年間3万6,000円も余計に税金を払う計算になります。交通費や自動販売機での購入費、ご祝儀など領収書が出ない支払いすべてを合わせると、年間で数十万円分の経費を捨ててしまっている可能性があります。
税務署が「領収書」を重視する理由
そもそも、なぜ税務署は領収書の存在を重視するのでしょうか。通帳やクレジットカードの明細だけでは、「誰に払ったか」はわかっても「なんのために払ったか」まではわかりません。
税務調査において調査官が確認したいのは、「本当にその金額を払ったか(支払いの事実)」と「その支払いが事業のためだったか(事業関連性)」の2点です。領収書はこの2つを1枚で証明してくれるため、非常に重視されます。
逆にいえば、領収書がないと「本当に払ったのか」「プライベートの出費ではないか」と疑われ、最悪の場合は使途不明金とみなされて経費自体を否認されたり、経営者への賞与という扱いになってしまうリスクがあります。
