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【高田馬場・路上刺殺事件】「なんで殺したの」55箇所を刺された22歳女性の実母の怒り。弁護側は“借金漬けの困窮”を主張

【高田馬場・路上刺殺事件】「なんで殺したの」55箇所を刺された22歳女性の実母の怒り。弁護側は“借金漬けの困窮”を主張

◆「なんで殺したの」法廷で読み上げられた悲痛な叫び

東京地方裁判所
東京地方裁判所/筆者撮影
 困窮していた様子はなかったと振り返る実母だが、佐藤さんが一時入所した山形市内の母子生活支援施設から姿を消すと、こんな電話が実家にあったという。

「愛里がいなくなってから、大阪に住んでいる男性から『お金を返してほしい』と電話があったり、(支援施設にも)サトウという男性から『お金を返してほしい』と連絡があったと言われました」

 実母と佐藤さんが最後に対面したのは、事件の前年の24年だった。時が経ち、「とても可愛い存在」という愛娘は遠い地で殺害された——。

「(警察からの電話で)頭が真っ白になって、涙がとまりませんでした。『なんでこんなことになっているの』という言葉しかないですし、頭が真っ白になってしまいました。火葬するときに、『もう痛くないね』、『ゆっくり休みなね』と声をかけました」

 愛娘の突然の死に、高野被告への強い怒りをにじませる。

「『なんで死ななきゃいけないの』、『なんで殺さなきゃいけないの』と思うばかりです。高野さんはお金のことで悩んでいて、愛里がお金を返していないのなら、それは悪いことですし、ごめんなさい。高野さんもお金のことで苦しいと思うが、なんで殺したの。一生許さない。絶対に許さない。高野さんのことは厳しく処罰してほしいです」

◆実母の供述にも無言のまま…

 法廷に響き渡る実母の嘆きを聞いても、高野被告は表情を変えずに口を結び、供述調書が映し出された、自席にある小型モニターを凝視していた。

 残忍な犯行の背景にちらつく、高野被告と佐藤さんのゆがんだ関係——。投げ銭や金銭トラブルをきっかけに築かれた関係は、取り返しのつかない悲劇へと行き着いた。その責任が法廷でどう判断されるのか、今後の審理が注目される。

取材・文/学生傍聴人

【学生傍聴人】
傍聴歴7年、傍聴総数1000件超。 都内某私立大の大学院に在籍中の現役大学院生。趣味は御神輿を担ぐこと。高校生の頃から裁判傍聴をはじめ、有名事件から万引き事件など幅広く傍聴している。その他、裁判記録の閲覧や行政文書の開示請求も行なっている。
配信元: 日刊SPA!

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