孫の家まで担保に……連帯保証人のハンコを押し続けた父
祖父が隠していた借金は、数千万円という巨額なものでした。さらに最悪なことに、祖父は家族全員の生活基盤すらも担保に入れていたのです。
「父方祖父が心筋梗塞により突然死亡し、会社を回すことができなくなった上に、死亡により家族に隠していた銀行からの借金が大量に発覚してしまった」と女性。

身辺整理を進めるなかで、さらに追い詰められる事態が発覚します。
「根抵当は祖父宅だけではなく、なんと私が住んでいる家、つまり祖父は息子夫婦と孫が住んでいる土地と家まで根抵当に入れていたことも発覚しました。ワンマンで恐ろしい祖父は父に威圧的であり、父は言われるがままに連帯保証人の印鑑をいろいろな書類に押しまくっていたのですが、父は何も考えておらず、坊ちゃんとして遊ぶばかりで何も把握できていませんでした。父と母、そして私と妹は住む家すらなくなるような状況に陥ってしまいました」。
威圧的な祖父に抗えず、何も考えずに連帯保証人として判を押し続けた父親。その無責任な行動によって、家族は一瞬にして路頭に迷う危機に直面してしまいました。
「毎日が戦争」大人の罵詈雑言と、お湯が出ないお風呂
多額の借金発覚と住まいを失う恐怖は、家庭の平穏を完全に破壊しました。「毎日家の中は父と母の言い合いで戦争のような状態で、私たち姉妹は母方の祖母の家に避難することが多くなりました」と、幼少期の記憶を綴る女性。

家計は火の車となり、日々の暮らしにさえ支障が出始めました。「住んでいる家のお風呂の調子が悪くて、途中でお湯から水が出てしまい、直したくてもその修理費用すら工面することは大変で、毎日祖母宅へ行ってお風呂を借りていました。家庭はある意味ドラマのような転落劇で、子どもながらに大人の罵詈雑言が飛び交う中で暮らしていくのは戦争のようでした」と、過酷極まりない生活を振り返ります。
それまで学校では「お嬢様」として通っていたという女性。「当時はお嬢様として学校では通っていたので、同じようなランクの友人からはバカにされることはなかったものの、少し距離を置かれていた記憶があります。その友人たちとはホテルでの地域の青年クラブのパーティなど、学校外で顔を合わせていたので、彼らも親から言われて私の境遇が分かったのだと思います。でもある程度時期が経つとまたお互いに仲良くしてくれていたので優しかったと思います」と、周囲の優しさに救われた心境を明かしてくれました。
