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「子どもは動物と同じ」と主張する“元警察官”の母からの日常的な暴力…24歳が「母につけられた名前」を戸籍上から抹消するまで

「子どもは動物と同じ」と主張する“元警察官”の母からの日常的な暴力…24歳が「母につけられた名前」を戸籍上から抹消するまで

◆家庭裁判所で「戸籍上の名前」を変更した

日向さんには妹がいる。「姉」という立ち位置もまた、母親との関係性において相性が悪かったのではないかと日向さんは振り返る。

「母親は彼女の姉から虐待を受けていたそうです。もしかすると、姉である私はそもそも可愛く感じられず、妹のことは大切に思えたのかもしれません。妹はいわゆる普通のエリートで、母が望むようにピアノもやり、手料理も『ありがとう、お母さんすごい!』と言える子でした」

現在も、妹は母親と暮らす。一方で、日向さんは大学の学費のやり取りを除いて両親に連絡することは皆無であり、卒業した現在ではまったく顔を合わせていない。

東大は性別不合の場合にかぎり、手続きをおこなえば学生が通称名で生活することを認めている。日向さんは以前から性別違和があったため、早々にこの手続きをおこなっていた。結果として、「母につけられ、母から呼ばれた名前」を社会生活でも使用する必要がなくなった。

そしてついに2026年1月、家庭裁判所の手続によって戸籍上も名前を変更することに成功した。手続きには5ヶ月を要したが、これは「かなり短かったと思います」という。大学に通称名で通っていた実績も、早期決着を手助けした可能性がある。

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日向さんの旧名は皮肉にも、慈愛に満ちた文字が使われている。「あれだけのことをして、どんな気持ちでつけたんでしょうね」。日向さんは現在も過去を思い出してつらくなる日があり、トラウマティックな体験の治療も視野に入れているという。時間が経てば出来事は遠のくが、記憶はいつまでもそばにあり続ける。

<取材・文/黒島暁生>

【黒島暁生】
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
配信元: 日刊SPA!

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