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日本が「強豪国」になるために必要なのは…ベテラン記者が「森保監督にもう1期続けてほしい」と思うワケ

日本が「強豪国」になるために必要なのは…ベテラン記者が「森保監督にもう1期続けてほしい」と思うワケ

◆籠城戦のような戦術に終始してしまった

日本にとって、失点するタイミングも悪かった。仮にハイドレーションブレイクまで耐えられていたら、後半終了まで耐えられていたら、森保監督の秘策が見られたのではないか。

異論は認める。交代で菅原由勢と鈴木淳之介を投入して、身体的な優位性が影響する空中戦を抑えるよりも供給源となっていたサイドからのクロスを防ぎにいった。これによって日本の推進力が低下したことは間違いない。そもそも推進力を発揮できないほどブラジルの守備の出来がよく、結果的には2失点目の要因のひとつにもなっている。

助けの来ない籠城戦のような戦術に見えてしまっているが、『孫子』で「治を以て乱を待ち、静を以て譁を待つ」と説かれているように、相手の実力が上回る場合には冷静さと規律をもって耐え忍び、隙が生じるのを待つしかない。この試合では、日本のほうが耐え凌ぐことができずに規律を乱してしまった。

◆敗因は「戦術の不備」という意見もあるが…

優勝という目標を果たすことはできず、最高の景色には届かなかった。それでも日本代表が成長した姿は見られたし、進んでいる方向も決して誤っていないと感じられた。日本が強豪国と肩を並べるために、今大会の反省を生かして新たなスタートを切らなければならない。

今大会を戦った選手たちは各々に「力不足」と敗因を語り、個の力を伸ばすと誓っている。今後のさらなる成長を期待したい。

一方、戦術の不備を敗戦要因に挙げる人も多いだろう。前回大会では相手を疎かにした結果、誤った戦術で勝てなかったという印象はある。しかし、今大会においてはやれるだけのことはやったという印象であり、個人的には戦術の不備が大きな敗因とは考えていない。

大会期間中の森保監督は常に目を充血させていた。寝る間を惜しみ日本が勝ち抜く術を考え尽くしていたのだろう。先にも説明したように紙一重ではある。その紙一重が世界との差と森保監督は表現しており、実際にその通りだと思う。しかし、適した戦術を編み出し、それを適したタイミングで、適した言葉で選手に理解させられるアンチェロッティ監督のような人材は世界中を見渡しても片手で数えられるほどしかいない。仮にアンチェロッティ監督が日本代表を率いたとしてもワールドカップに優勝できるとは思えないし、一時的な勝利を手にするだけで永続的な強豪国になれるかというと疑問符がつく。

強豪国になるという目的を果たすには、やはりまだまだ個の力を伸ばさなければいけない。そして、その取り組みは選手個々だけにとどまらず、選手や指導者の育成といったように日本サッカー協会が行えることはまだまだある。

日本がワールドカップで優勝するにはメッシやロナウド、エムバペといった世界的なスーパースターが生まれてくる必要があると分析する人もいる。それも一理ある。だが、待ち一辺倒では世界との差は開くばかりだ。たとえばアルゼンチンサッカー協会は第二のメッシを生み出そうと、さまざまな分野の研究を取り入れて取り組んでいる。日本サッカー協会がそのような取り組みをしているかといえば、現状は心もとない。できること、やらなければならないことはまだまだ残されており、可能性のあることには積極的に取り組んでもらいたい。

実は、このような取り組みの部分で森保体制になってから改善されていることが多い。個人的には森保監督にもう1期続けてほしいと考えている。


配信元: 日刊SPA!

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