◆3点リードを失っても崩れず示した粘り強さ

立ち上がりは申し分なかった。初回に投じた6球にボール球はなく、いいテンポで三者凡退に抑えた。その流れを受けたドジャース打線がすかさず3点を先制する理想的な形で初回の攻防を終えた。
ところが、試合はすぐに振り出しに戻る。佐々木は2回に2本のソロ本塁打を浴びると、3回には四球をきっかけに犠飛を許し、3点のリードをわずか2イニングで吐き出した。
この日の佐々木は、そこで崩れなかった。4回には無死二、三塁という絶体絶命のピンチを背負ったが、2者連続三振と右飛で無失点。5~6回は走者を出さず、最後は9人の打者を連続で退けた。
ロバーツ監督も4回の投球について「戦うか逃げるかの極限のモードに入っていた」と評価。追いつかれた後に踏みとどまれたことが、この日の佐々木にとって最大の収穫だったのかもしれない。
◆「2被弾以上で5戦5勝」という不思議なデータ
ここで、実に奇妙な数字が浮かび上がる。今季、佐々木が2本以上の本塁打を浴びた試合で、ドジャースは5戦5勝。反対に、被本塁打が1本だけだった試合は7戦7敗で、被弾なしの試合では3勝1敗となっている。
もちろん、「2本以上打たれれば勝てる」という話ではない。被本塁打ゼロが投手にとっての理想形であり、この日も2回の2発がなければ、ドジャースはもっと楽に試合を進められただろう。
そもそも、チームの勝敗は先発投手だけで決まらない。佐々木が大量失点した後に打線が逆転した試合も含まれており、「2被弾以上」と「5戦5勝」に直接的な因果関係があるとは言いにくい。

